「積極的に考える」-自信と勇気を与える法則-を読んで

 

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いわゆる”積読(つんどく)”と言われる本が家にはたくさんあります。(私ではなく、主人が本を買っては置いておくという趣味を持っているため)その中で、気になった本があれば私がそれを手にとって読むということを続けています(笑)

それで今回手に取ったのは「積極的に考える」(ノーマン・V・ピール著、桑名一央訳、昭和47年10月15日初版発行)という本で、世界的にベストセラーとなった有名な本です。

こちらの本は、少し前にトランプさんの本を読んだのですが、そのトランプさんに多大な影響を与えたと言っても過言ではない牧師さんであるノーマン・V・ピールさんによって書かれた著書です。トランプさんには幼い頃からご両親より、ピール牧師の教えを聞いて育ったという話があります。子供の頃に教えられるものって、その後の人生に多大な影響を及ぼすのは間違いないと思います。最も素直に吸収できる時期ですもんね。それ故に、幼少期の教育というのがいかに大事なものかと、考えさせられるところでもあります。

……尚、こちらの本、訳本がいくつかあるようで、私が読んだものと同じものがネット上に見当たらなかったのですが、恐らく類似の本と思われるものがありましたので、こちらに挙げておきます。

「積極的考え方の力」著:ノーマン・V・ピール

本の構成は、14つの事柄について章立てで説明されています。その説明も、実際にピール牧師が直接話をした人々とのやり取りであり、これ以上具体的な話もないだろうという点で非常に分かりやすい内容になっています。若い人ほど読んで欲しいという、ピール牧師の思いも書かれています。若い時から、この「積極的に考える」ことができれば、人生はより早くから明るく開けてくるのは疑う余地はないと思います。

今の世の中、様々な自己啓発本が溢れていますが、こちらの本は自己啓発本の始祖のようなものではないかなと思います。牧師さんの書かれた本なので、宗教色が強いかなと感じる面もありますが、内容をしっかりと読み込めば、宗教をもっと超えた普遍的なものを見ているんだなと感じられるものです。「宗教……?」というように構える必要はないと思います。別に、これを読んだら壺を買えなんて言っているわけじゃないし(笑)

14の章で成り立つ本文の中で、私が特に「ほほう……」と感じたところは、2つ。他にもたくさんあるんですけどね。

1つは、「5.興奮したりいらだったりすることをやめなさい」ということ。

ここでは、何故いらだつのかという理由から、静けさの持つ治癒力についての説明、「早く進むためにはゆっくりとこげ」という大学ボートレース優勝チームでの教えなど、細かく段階を分けて丁寧に説明してくれています。この章を読んで私が思ったのは、「座禅を組むことと似ているかも」ということでした。座禅は仏教からのもので、今ってお寺で座禅体験ができるところもあるようですね。忙しない毎日で気が立っていることは良くないことだから、こうした座禅体験をしてみるのも、心を鎮めるのに良いのかも知れません。新しい扉が開けそう。新しいアイデアなんかも生まれるかも知れませんね。

もう1つは、「11.あなたはあなたが考えるとおりのものである」ということ。

特に日本人が自己肯定感が低い傾向があるというのは、昔から言われていることなのかも知れません。それだからどうにか自己肯定感を高めたいと、多くの人が自己啓発本を手にして読むのかなと思われます。自信がないんですよね。で、誰かに自分の自信を保証して欲しいという気持ちがあるんじゃないかしら。

こちらの本は牧師さんによって書かれたものということもあり、一人一人の自信を保証するのは神、ということになります。よく日本の漫画では(最近はないのかな?)「アナタハ神ヲシンジマスカ~?」のような絵が描かれたりしていた気がしますが、そんな風刺するような雰囲気ではなくて、本心で神様を信じて本心から神様に委ねるという気持ちが大事という内容を説いています。……これだけ聞くと、宗教っぽくてちょっとなぁ……みたいな気持ちになりますか? でも実際、誰でも心の中では宗教的な心を持っているものだと思いますよ、普段は意識しないだけで。それを敢えて意識することで、自分を高めることができるのも、決して嘘ではないと思います。

ただ、そうすることには何が必要なのかと言うと、「正しい考え方がその基本である」ということなんですよね。誤った考え方をしていては、自分は自分の考えるとおりのものにはならないし、積極的に考えることもできない、ということにもなると。誤り自体が悪いわけではなくて、誤りに気づいたら正せばいいと。人間誰しも、誤りはあります。初めから誤りのない人間もいないでしょう。その誤りの量を減らして、真実の量を増すことが、成功した生活を送る偉大な秘訣なのだと、ピール牧師はここで説いています。

他の全ての章を読むことで、この「積極的に考える」ことをしっかりと自分の中に落とし込み、尚且つ書かれていることを実践に移す必要があるので、もしこの積極的な考え方を身につけたいなぁ、とか、色々な啓発本があるけれどもどれを選んだらいいのか分からない、と言う方にも、こちらの本はお勧めです。

日本人の私としては、敢えて宗教色も感じられるこちらの本を読むことで、宗教の持つ力や、トランプ大統領のあの底の見えないようなパワーの根源を見たような気がして、大変参考にもなりましたし、有意義な内容だったなと思っています。私自身、なかなか積極的に考えるのが苦手なもので……こちらの本を参考に少しでも積極的に考える習慣を身につけられればと思います。実際の方法なども書かれているので、できることはやってみようかなと、もう一度本に目を通して見たいと思います。

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