子供の話に思うこと

 

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この前、ちょっと耳を疑うような話を聞いたもので……。
息子の同級生の話で、まあ、ゲームの話になったんです。私もかつてはゲームを好んでしていたので、今の小学生のゲーム事情ってどんな感じなのかしらと興味本位で耳を傾けていたら……

「ゲームを1000時間プレイした」

という話を聞いて、ぶったまげたんです。え? 1000時間?

当時の私が純粋にゲームを何時間したかは分かりませんが、少なくとも一つのゲームに熱中して1000時間を費やしたことはないです。これは言い切れるでしょう。だって、ドラクエ7を100時間かけてプレイして、エンディングに脱力して、何だかものっすごい虚無感に襲われたのを覚えているので、色々なゲームをプレイした総時間を考えても1000時間は行ってないんじゃないかな~という気がします。

それを、話の流れからして恐らく一つのゲームを1000時間プレイしたと。

しかし話には続きがありまして。

「でも同級生の子で、3000時間プレイした人もいる。レジェンドだよね~って話してた」

と。……ちょっと待って待って。理解が追いつかない。
話を単純化するために、単純に計算してみようか。

3000時間とはどんな時間か。24で割れば、何日を費やしたかが出るわね、うん。

3000÷24=125 答:125日間

いや、でも人って24時間ゲームをして過ごしているわけじゃないから、この計算はちょっと違うか。じゃあ……1日で8時間ゲームをするとして(それも現実的じゃない気がするけど)

3000÷8=375 答:375日間 うおっ、1年越えた!

何年かけて3000時間を超えたプレイ時間になったのかは分かりませんが、それにしてもヤバイ時間をかけてゲームをしているのは間違いない。1日に8時間で計算するのも、本来おかしいんだから(中毒レベルでしょ…)

とにかく、身近にこういう子がいるという現実があるんだと。それが分かっただけでもコワイし、なんでそんなことになるんだよというちょっと苛々した気持ちにもなってしまいます。

ただ、これで子供を責めるのは大間違いでしょう。多分、子供は悪くない。子供としては、目の前に面白いゲームがある、好きなだけゲームをしていても特に怒られない環境なら、そりゃあ好きなだけゲームするね、分かるなぁ。それがたとえ悪いことだろうなって分かってても、なかなか自分で制限できない気持ちはよく分かります。あとちょっと、あとちょっと、ってなるよね。

ところで、こんな話を聞いたことがありますか? 有名な話なんですけど……

・スティーブ・ジョブズは自分の子供にiPadを使わせない
・ビル・ゲイツは子供は14歳まで携帯電話禁止
・シリコンバレー(世界のテクノロジーの中心地)の親ほど家庭でのIT機器の使用を制限している

私が初め、これらを聞いた時、「いや、あんたらが作った機器をあんたらが使わんのかい!」と思いました。まあ、子供には使わせない、ということなんでしょうけど、それにしてもおいコラと心の中で突っ込みましたよ、思わず。

IT機器のヤバさを実際に理解しているからこそ、自分の子供には近づけないということらしいです。

ただ、これってただ子供に「ゲームもスマホもやっちゃいけません」と一方的に言ったって、子供は聞きゃしないでしょう。なので、親自らが機器になるべく触れないことが重要だと。

なんにせよ、子供は親の背中を見て育つってことですね。親が示しのつかない行動を取っていたら、そりゃあ子供だってそれに倣いますわなぁ。なのでまず親がIT機器からなるべく離れてみると……子供のためと思って、他に楽しみを見つけると考えたら、やっぱ本を読むのが良さそうだなぁなんて。

なんつったって、ゲームをしていたりSNSに夢中になったりネットサーフィンをだらだらしているよりも、本を読んでいた方が充足感が得られるし、なんつったって罪悪感もなければ、誰かに咎められることもない。堂々としていられます。こういう気持ちを持つことって、人間形成の中でも大事なんじゃないかしら。

ま、読む本の種類にもよるでしょうが。

そうそう、それこそ息子の話に聞いたことですが、学校でアンケートを取った時に「漫画が好きか、本が好きか」の選択で「本」が多数を占めたようで、私が思わず怪しんで深く聞いてみると、本にはゲームの攻略本が含まれていたようで、それで結果が「本」が多数になったということがありました。おいコラ。それはいわゆる「本」とは言わない。このあたりが屁理屈を言い出す年頃だなぁと思いました(笑) これが屁理屈でも何でもなく、本気でそう考えていたら、そちらの方が問題だけれども。

あとは、あれですよね、共働きの家庭が増えて、到底子供の行動を見切れていない、という事情が大きいような気がします。親が忙しければ、子供の面倒を見る目も、頑張ったって行き届かないこともありますよね、きっと。仕事から帰ってきて、家事をして、こんだけ疲れてるのに、ここで更に子供に小言を言わにゃならんなんて、更に疲れるがな、言う気力もないがなってなりそうです。

それを解決するには、社会構造自体を変えないと……という大きな話になりそうです。要するに、不景気であることがこうして多くの人たちの余裕を失くして、その余波が子供たちへと行っているわけで。

そう考えてみても、やっぱり子供は悪くないなぁ。寧ろ時代の、社会の犠牲になってる。

どうにかしたいものですね、切実に。その為には政治から変わってもらうしかないんだけどなぁ。

あ、ところで来月、都知事選があるんですって?

候補者が多数出るようですが、二人の女性が凡そ取り上げられていますね。

正直申しますと…………どっちもねぇわ。という思いでいっぱいです。

この二人を戦わせるという構図にするメディアも、本当に……はぁ。溜め息が出てきます。

Comment

  1. ケアル より:

    bibi様。

    自分が子供のころはまだスマホやタブレットなんて無かった時代、小学生のころはポケベルですよ母が仕事で持ち歩いていましたよ、高校生になって初めて携帯を持たせて貰ったころは着メロ16和音がバズっていたもんです。
    x、インスタ、フェイスブックなんて今は当たり前の時代ですが、20年前ぐらいは、ミクシー、アメーバーブログなどのブログやコミュニティーサイトがバズってましたよね、時代の流れは怖いものでネット環境も変化著しくなると共にネットでの事件も凶悪なものになって行くんですよね、10年一世代とはよく言ったもんです。
    bibi様あれですよ、オンラインゲームなんて今は当たり前ですが、当時ポケモンをしていたケアル、通信ケーブルでポケモン交換なんて画期的すぎて子供心で、これが最先端なんだあ…なんて言ってたもんです(笑み)
    顔も声も知らないプレーヤーとオンラインができ今は仮想空間体験ができるVRゲームまで…すごいもんです、まあ…時代の流れに乗ろうとしたスクエニはドラクエ5映画で痛恨の一撃喰らいましたけどね(爆落胆)

    テレビゲームを完全に否定はしたくないですが、たしかに本を読む子供は少なくなっているんでしょうね、自分的にそんな子たちには久美沙織先生のドラクエ5を読んで貰いたいもんです、それとゲームでもノベライズもあります、かまいたちの夜やヒグラシをなくころになんてどうかなって(ホラーすぎて無理かな)

    • bibi より:

      ケアル 様

      私は大学の時にポケベルを持っていました……って、年がバレそうですね(笑) まあ、同級生はちょこちょこPHSを持っていましたが。PHSって懐かしい。私が携帯を持ち始めたのは、働き始めてからですね。自分で稼げるようになってからってことで。奨学金も借りていたし、学生の内にはあんまりお金は使えなかったかな。

      今は色々と便利になったと同時に、不自由になってきたような気がします。何でもそうだと思うんですが、一方の力が強くなると、同時に反対側の力も強くなるという原理があるんじゃないかと。エネルギー保存の法則ってありますよね? あんな感じ。だから強く自由を求めると、同時に強く不自由を感じるという……だから何でもほどほどが良いと思うんですけどねぇ。それを許さない何かがいるのかも知れませんね。やだやだ。

      オンラインゲーム、私はプレイしたことがないんですよね。ゲームなんて一人でプレイするから楽しいんじゃんと思っている私には向いていなさそうです(笑) 私にとってゲームをプレイするって、多分一人で本を読むのと同じような感覚なんでしょう。集中して遊んでいる時に、自分の考えとは全然違うことを誰かにされたら、もうそこで楽しめなくなりそうです。気持ちが途切れると言うか……きっと心が狭いんですね、私(苦笑)

      ドラクエ5の映画は……まあ、あれはやってくれたなぁ、という感想を持っている人が多いと思います。映画などの作品を作るに当たっては、基本の基本として、作品に対する尊敬や愛情がないといけないんじゃないかな。ただビジュアルが優れているとか、こういう表現をさせたらウケるだろ?とか、そういう表面的な表現だったり、尊敬の念を感じなかったりすれば、見ている人は当然不快感を覚えるでしょう。見ている人だって馬鹿じゃないんだから。

      テレビゲーム自体、私も完全否定はしないし、できないんですが、それとは別の世界も広げて欲しいなぁと切実に思います。ちなみに、うちの息子は一切ゲームをしていません。というかそもそもうちにゲーム機器がないという。同じクラスの子は大半が持っているそうですが、本人、別に欲しいとも言いません。まあ、ゲームの話になると、私も夫も身をもってゲームの恐ろしさ(?)を知っているので、それを話します。それと、こちらが本を読んでいれば、息子も本を読み始めたりしています。そういう時に感じるんですよね、ああ、私こそが気をつけなくちゃいけないんだと。

      確かに、ゲームにもノベライズがありますね。久美沙織先生の文章は綺麗で引き込まれるものなので、あのような本を読んでもらうのも良いかも知れません^^

  2. ベホマン より:

    ぐふっ。
    なんだか他人事だとは思えない…。
    いまだにDSだとかSwitchだとかを買ったりしている私に
    大ダメージが…
    何事もほどほどに、が大切ですよね。(お前が言うな)
    本当にそれこそ「大人になれ」と自分に言い聞かせなきゃな…
    スマホを見る時間も増えているし…

    • bibi より:

      ベホマン 様

      いや、ほどほどであればいいと思うんですよ、うん。私も本心ではゲーム機が欲しい……!(笑) でもそれをしないのも、子供のためかなぁ、なんて。それと、もう今やそこまでゲームに興味はなくなってしまったこともあります。ちと寂しい気もしますけどね。
      私も気付くとスマホを見ていたりするんですが、そのせいか、どうも最近文章を読む力が落ちている気がするんです……。何だかスマホでいくら文章を読んでいても、頭の中は取っ散らかっていて頭の中に入ってこないんですよね。文字を目で追っているだけな感覚です。イカンですね、これは。ちゃんと、紙の本を読もうっと、ということで今もなるべく紙の本を読むようにしています。まだ読んでいない本が山のように家にあるので(汗)

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