見えない妖精
森の木々を避けながら馬車を進める先に、火の粉を上げる焚火があった。魔物も棲む森の中で不用心とも思えるこの焚火だが、火の傍に人影らしきものは全く見当たらない。
森の木々の間から注意深くその景色を見つめていたリュカの横に、馬車の揺れが止まったことに気づいたティミーが眠そうな目を擦りながら歩み寄る。ポピーも同じような調子で、寝癖で跳ねる髪を手で撫でつけながら馬車を下りてきた。
「お父さん、どうかしたの」
「うん、人もいないのに焚火があるってガンドフが教えてくれてね。近くまで来てみたんだ」
「ダレモ、イナイネ。オカシイネ」
リュカと共に歩いてきたガンドフが、人間よりもよほど様々なものを見渡せる一つ目をぐるりと周囲に巡らせたが、やはり何も特別なものは見つけられないようだった。森の中には相変わらずふわふわと小さな光があちこちに飛び、近づけばそれは弾けるように消えてしまう。森の不思議を感じる光景だが、リュカたちはそれに触れることができない。
「あれ? お父さん、たき火のところに誰かいるよ」
リュカの横に立つティミーが指差す方向に目を向けても、リュカには焚火の燃える様子と、その周りに遊ぶように浮かぶ不思議な光が見えるだけだ。誰か、と言われても人影らしきものは一切見当たらない。
「あの子、さっきも見たよ。たき火のところのあの子」
ポピーも焚火の景色を見ながら、ひそひそとリュカに伝える。二人は焚火近くの一点を見つめながら話しているが、その誰かを見つけられないリュカは広範囲に渡って視線を巡らせる。森の木の上で猿の鳴き声が聞こえ、魔物かと身構え上を見上げたが、森に棲む猿の親子が木の枝を移ったところが見えただけだ。
「お話してみたいの。いい?」
ポピーがそう言いながら木々の間から身を乗り出すが、リュカがそれを止める。子供たちが何やら厄介な幻惑に包まれているのではないかと、リュカは何度となく用心深く辺りを見渡す。
「二人とも、一体何が見えてるの? 焚火があるだけだよね」
「だから、あのたき火のところだってば! もっと近くに行ってみようよ!」
ティミーに手を引かれ、リュカは焚火が焚かれている森の開けた場所に出る。上を見上げれば、森を覆う木の葉は薄れ、灰色の空を見ることができた。雨は降っていないが、今にも雨が降りそうな暗い雲がかかる。灰色の空に向かって、焚火の灰色の煙が昇って行く。
「なんじゃ、どうしたんじゃ。何か見つけたのかえ?」
馬車の荷台で休んでいたマーリンが馬車を下りてくると、続いてピエールとプックルが馬車の荷台から飛び降りた。ミニモンも馬車を飛び出し、宙に舞い上がって羽をばたつかせると、森に棲む鳥たちが驚いてバタバタと飛び去ってしまった。
「あっ! びっくりさせちゃったみたい」
「大丈夫だよ! ボクたち、悪いヤツらじゃないからね!」
ティミーが手を振りながらそう言う先に見えるのは、どれほど目を凝らしても焚火が勢いよく炎を上げている景色だけだ。子供たちだけが幻惑の呪文にかかってしまったのだと確信したリュカは、子供たちをかばうように後ろに下がらせ、焚火の景色を正面に見据える。辺りに聞こえるのは動物たちの小さな鳴き声や、草の上を跳ねる小動物の気配、枝の上を飛び交う鳥やリス、猿と言った魔物ではないものたちの安全な気配がするだけだ。近くに魔物の気配がしないのは、プックルの赤い尾が緊張感なくゆらゆらと動いていることからも分かった。
「待って! キミは誰なの?」
制止するリュカの手を追い越し、ティミーが駆け出す。リュカがティミーを捕まえようと手を伸ばすと、今度は反対側からポピーが駆け出す。幻惑の呪文にかかっているにしては、二人の行動はあまりにもはっきりとしたものだった。惑わされている雰囲気が微塵もない。
ティミーが手を伸ばして何かを掴もうとする。しかしそれは宙を掴み、ティミーは手がかりを無くしたように前のめりに草地に倒れた。ポピーは倒れた兄の横にしゃがみこみながら、やはり一点を見上げている。
『え? あなたには私の姿が見えるの?』
「うん! 見えるよ」
リュカと魔物の仲間たちには、ティミーの声だけが聞こえた。明らかに何かに対する返事だが、一体彼が何者と話しているのか、やはり幻惑の中の誰かと話しているのか、何も分からない状況だった。
『ふ~ん。で、私に何か用かしら?』
「ボクたち、妖精の村に行きたいんだけど」
「あなた、妖精さんよね? 地面に足がついていないし、ほら、耳、ちょっとトガッてる」
「あっ、ホントだ。妖精って空を飛べて、耳がトガッてるって本で見たことがあるよ」
『人間のお伽噺のお話よね、それって。でもまんざら間違いでもないから面白いわよね』
「おとぎ話って言っても、ただのおとぎ話じゃないものだってたくさんあるんだよ」
「そうよね。お兄ちゃんだっておとぎ話の世界にしかいないようなものだし」
『何それ? あなたはどう見てもニンゲンじゃないの』
「人間だけどさ、ボクは勇者なんだ」
『ユウシャ? なあに、それ。初めて聞いたわ』
「ええ~、妖精の世界には勇者のおとぎ話ってないの? どこにでもあるんだと思ってたよ」
リュカたちにはティミーとポピーの声しか聞こえない会話だが、明らかにもう一人の誰かを交えて会話をしているのが分かる。そして彼らの会話は決して幻惑の呪文にかけられた時のような支離滅裂とした内容ではない。
「ちょ、ちょっと、二人とも。一体誰と話をしてるの?」
リュカがそう言いながら近づいてくると、ティミーやポピーよりも一回り小さな妖精の女の子が怖がって後ずさるのを二人は見た。しかしあくまでもリュカがティミーとポピーしか見ていないのが分かると、妖精は警戒しながらもリュカや彼の周りにいる魔物たちを見渡す。
「……お父さんには見えてないんだね」
幼い頃、妖精の世界に行ったことがあった。リュカの記憶の中でもはっきりと残る妖精の世界の景色は、雪の降り積もる寒々しい冬の世界から、春風のフルートの音色に乗せて薄紅色の春を迎えた場面が蘇る。幼い頃の記憶はどれもが煌めきを持ち、今もリュカの逃げ場所として心の中に存在する。
大人になるまでに様々な経験をするのは、何もリュカだけではない。生きていれば、誰しも多かれ少なかれ、多岐に渡る経験を積む。経験が多くなればなるほど、経験に基づいた目を持つようになる。自分の中の常識が変わっていく。純粋無垢だったあの時の常識が、今のリュカには通用しない。
「大丈夫。ボクたちには見えてるから」
「うん。妖精さんとのお話はできるから、大丈夫よ、お父さん」
「……うん、そっか。そこにいるんだね、妖精が」
大人になったリュカには、大人としての常識が備わってしまった。妖精を信じたい心はあるのに、これまでの経験がそれを許してくれなくなった。いくら目を凝らしても、辺りに漂う不思議な光が視界に入るだけで、妖精の姿は微塵も見えない。大人になると言うのは、夢を見ることもできなくなるのかとリュカは思わず寂しさを感じた。
「妖精さん、この人は私たちのお父さん。お父さんは子供の頃に、あなたたちの世界へ行ったことがあるんですって」
『妖精の村に!? そんな人間がいるなんて、私知らないわ』
「でもお父さんは嘘はつかないよ。ほら、そこにいるプックルと一緒に、ええっと、二十年以上前かな? それくらいにキミたちの世界に行ったことがある……んだよね、お父さん?」
「え? ああ、うん、そうだよ。妖精の村に来て欲しいって、妖精のベラって子に言われて言ったことがあるんだ」
リュカはあくまでもティミーに話しかけた。妖精の姿が見えないため、どこに視線を向ければいいのか分からないのだ。
『ベラ? ベラなら確かに、妖精の村にいるわ。ベラのことを知ってる人なの?』
「お父さん、ベラって子を知ってるのかって聞かれてるよ」
「うん。あの時妖精の村の近くで一緒に冒険をしたんだ。ベラにも色々と助けてもらったよ」
『ベラがポワン様によくお声をかけていただいてるのって、もしかしてそういうことがあったからなの?』
「お父さん、ポワン様って知ってる?」
ポピーがそう言うのを聞いて、リュカはすぐさま首を縦に振った。忘れようもない妖精の村を治める立場の妖精だ。あの時のリュカと同じほどの体の大きさで、大きな葉を組み合わせたような自然と同化できるドレスを身にまとっていた。村を治める立場の者特有の落ち着きと慈愛を感じる柔らかな微笑みが、リュカの記憶に残っている。
「あの時、ポワン様にフルートを返したんだ。春を呼ぶためのフルートが盗まれていて困っていたから、僕とプックルとベラで取り返しに行ったんだよ」
『あっ、その話なら聞いたことがあるわ!』
妖精の声はリュカに届かない。リュカは視点が定まらないまま虚空を見つめ、その辺りにいるであろう妖精に視線を合わせようと試みる。まるで視線を泳がせている濃紫色に包まれた大人の人間を、妖精は宙にふわふわと浮きながらじっくりと見つめる。そして彼らを囲むように大人しくしている魔物の集団を物珍しそうに見つめる。当然、妖精の姿を見ることができる魔物の仲間はいない。焚火の火に当たる妖精の姿は、ティミーとポピーにしか見えていない。
『わかったわ。悪い人たちじゃなさそうだし、案内してあげる。こっちよ』
「お父さん、こっちだって。ついて来てっ」
「えっ?」
「ほら、もう先に行っちゃったわ、妖精さん。急ぎましょう!」
「ちょっ、ちょっと待って」
「妖精が、いるのですね。よくは分かりませんが」
「リュカには見えるかと思っておったがのう。見えぬのか」
「うん、全然。子供の頃は見えたのに、大人になると見えなくなるんだね、きっと」
そう言いながら、リュカはこの森の一角に住まう夫婦のことを思い出した。一晩、家に泊めてもらい身体を休ませてもらったが、その際に夫人が「子供の頃は見えていたんだけどねぇ」と言っていた。妖精は子供の頃にしか見えない特別な存在なのだろう。様々な経験を積んで大人になれば、力も強くなり頭の使い方も子供の頃とは違ってくる。妖精という存在は、そんな人間の大人を危険と見做し、大人には見つからないようにと姿を隠してしまうのかも知れない。それならばそれがいいのだろうと、リュカは多少なりとも寂しさを感じながらも、慌てて子供たちの後を追いかけた。
ティミーとポピーが元気に走って行く後ろから、リュカたちは馬車を引いてついて行く。森の木々はまるでリュカたちを通すかのように、木々の立つ位置を変え、幅を広くし、地面を滑らかにする。本来ならば馬車など通れないような狭い場所も広く開け、森の奥へ奥へと招き入れるように木々がざわめき動く。その不思議極まりない光景に、子供たちは顔を明るくし、魔物の仲間たちも訝しむよりも楽しむような調子で進んでいく。初めてこの森が歓迎してくれているような光景に、リュカも思わず胸を弾ませていた。
突然、浮き立つ心を押しつぶすような気配を感じた。森の木々が慌ててその者に場所を明け渡す。背後から迫っていたその魔物は、容赦なく唐突に襲いかかってきた。
辺り一帯が激しい冷気に吹きつけられる。森の木々が凍りつき、悲鳴を上げるのを感じる。マントに身を隠し、冷気に耐えるリュカだが、それだけでは身体が凍りつきそうだった。仲間たちにも冷気は襲いかかり、しばらく動けなくなりそうな気配があった。
別の方向から、今度は激しい熱が吹き荒れた。獰猛な魔物の攻撃を一切受けないようにと、恐れに恐れて森の木々は更に広く場所を明け渡す。巨大な火炎の帯がリュカたちの周りを囲み、一転して辺りは凄まじい熱に包まれる。その熱の向こう、リュカは不敵に笑む魔物の姿を見た。
山羊のような角に蹄、全身は赤、対照的な青の髭、背中には悪魔を象徴するような大きな羽を生やしている。突然、呪文の攻撃をしかけてきたが、その隆々とした体つきを見れば、力も相当に強いと思われる。
魔物の風貌にも相当の警戒が必要だったが、それ以上にリュカが顔をしかめたのは、同じ魔物が辺りに計七体いるという現実だ。思わず身体に悪寒が走る。
「人間がこんなところに何の用だあ?」
真っ青な髭を動かして魔物アンクルホーンが言葉を話す。その事態に、リュカはわずかな望みを持った。
「言葉が話せるのか。僕たちは妖精の世界に行きたくてこの森に……」
「ヨウセイの世界! そうそう、オレたちもそれを探してるんだよ。知ってるなら案内してくれよ」
そう言いながら目に怪しげな光を浮かべる魔物を見て、リュカは彼らの意図を瞬時にして得た。話せばそれだけ危険に晒されると、リュカは口を噤んで剣を手にする。
「ねぇ! 妖精さん、待って!」
「魔物が出てきちゃったんだ! ちょっとそこで待ってて!」
ティミーの声が離れたところから聞こえた。ポピーもその近くにいる。リュカに妖精の姿は見えない。しかし二人の呼びかけに妖精は応えてくれたようで、その姿を認めた子供たちはそれぞれに戦う構えを取った。
「やっぱり人間のコドモにはヨウセイが見えるんだな。おい、お前ら、ヨウセイのところに案内しろ」
「なんでそんなことしなきゃいけないのさ! いやなこった!」
「妖精さん、きっとあなたみたいな魔物とはお友達になれないと思う……」
ティミーが歯を剥いてきっぱりと断り、ポピーはしげしげと凶悪な魔物の顔つきを見ると、眉をひそめてそんなことを言う。
「オレらはヨウセイの世界ってところに行きたいだけなんだけどなぁ。お前らと同じだろ?」
「同じなもんか!」
「妖精さんの世界に行って何をするつもりなの? ……考えるだけで、怖い……」
「怖い? そうか、怖いかぁ。そうだろうなぁ。オレらはヨウセイの世界ってのを壊したいだけだからなぁ!」
そう言い放つと、一体のアンクルホーンが悪魔の翼をはためかせて子供たちに飛びかかってきた。すかさずプックルが飛び上がり、敵の巨体に体当たりを食らわせる。空中でよろめくアンクルホーンは、地面に落ちる寸前で翼を広げて再び宙に浮かび上がる。
「何だよ! お前は魔物だろうが。何故人間の味方なんてしてるんだよ」
「ぐるるる……」
「人間、魔物の区別ではない。我らは彼らと共にあるだけだ」
ピエールは落ち着いた声でそう言うと、これまでの探索では回復呪文だけに集中していた魔力を、攻撃のために放出した。イオラの呪文が炸裂し、七体のアンクルホーンに激しい爆発を浴びせる。ただでさえ強敵と見える敵が、七体もの数で攻めてきたことに、ピエールは初めから全力を尽くそうと考えていた。
リュカは一瞬、妖精の身の安全を気にしたが、見えない妖精の心配などできようもないと、敵に向き直った。戦いは始まった直後から、皆が全力を尽くした。様子を見ている場合ではないと、誰もが感じていた。
アンクルホーンの巨体が上から飛びかかってくる恐怖は、想像以上だった。一瞬でも目を離せば、その巨体から繰り出される拳や蹴りに、瞬時に昏倒させられかねない。ティミーが確実にスクルトの呪文を唱え、仲間たちを敵からの直接攻撃から守るが、その状況を見て取ると今度は激しい呪文を浴びせてくる。
森の中が豪風に吹き荒れる。木々が悲鳴を上げながら、いくつかはメキメキと音を立てて根こそぎ地面から離れたかと思うと、嵐のような竜巻のような豪風の中で暴れまくる。敵の唱えたバギクロスの嵐に取り込まれたガンドフとミニモンが、悲鳴すら上げられずに下から上へと巻き上げられる。
嵐が止み、二人が地面に落ちてくる。ミニモンは辛うじてプックルがその羽を口に咥えて地面への激突を免れたが、ガンドフの巨体を支えられる者はいない。土の地面がむき出しになった場所に、ガンドフの巨体が落ちる。リュカはすぐさま回復呪文か蘇生呪文の構えを取ったが、土の地面はガンドフを優しく受け止めるように波打った。
「妖精さん! ありがとう!」
ティミーがそう叫ぶのを聞き、ガンドフを受け止めた地面の変化が妖精の術によるものだと分かった。リュカや魔物の仲間たちには見えない妖精も、彼らの戦いに加勢してくれているのだ。
「さっきの呪文のおかげで、コツが分かったわい!」
元気にそう言うマーリンは、両手を前に突き出すと、激しい魔力を両手から放出した。先ほど敵が唱えた呪文と同じ力が、マーリンの両手から勢いよく放たれた。ベギラゴンの呪文が完成し、目の前を覆いつくすような火炎の帯が前方にいる五体の敵の群れに襲いかかる。炎の中で、敵の身体が焼け、敵の群れは雄たけびのような叫び声を上げて宙に飛び上がる。
その時を逃さないとばかりに、プックルが地を蹴った。ピエールも同じ敵に、木の幹で弾みをつけて飛び上がる。プックルの牙が赤い腕に深く突き刺さり、反対の腕にはピエールの剣が斬りつける。両腕に激しい傷を受けたアンクルホーンはたまらず地面に落ち、その痛さにのたうち回る。留めと言わんばかりに、ミニモンがよろよろと宙に浮かんだままメラミの呪文を浴びせると、一体のアンクルホーンはそのまま動かなくなった。
「お父さん!」
ポピーの声の呼びかけの直後、リュカは身体に力が漲るのを感じた。バイキルトの効果を得たリュカは、最も近くにいた敵の懐に入り込み、その巨体を下から斬り上げる。深く斬りこまれた魔物は痛みに顔を歪めつつも、反撃とばかりにリュカの身体を大きな手で鷲掴みにすると、地面に叩きつけた。受け身を取り、スクルトの呪文が今も持続している中で、リュカはすぐさま起き上がる。肩膝をついた状態で、今度は敵の足に剣で斬りつけた。筋肉質の太い足にも攻撃力の高まった剣は深く斬りこむ。たまらず地面に膝をついたところで、敵の頭上からミニモンのメラミが唸りを上げて迫るのが見えた。リュカが地面を転がってその場を離れた瞬間、敵の頭が炎に包まれた。味方のヒャダルコを受けて炎を消し止められたが、焼け焦げた顔を両手で掻きむしるようにして怒りの表情をミニモンに向ける。
リュカがとどめをと剣を振り上げた時、後ろから頭を掴まれ、宙に持ち上げられた。敵の鋭い悪魔の爪がリュカの頭に食い込む。痛みに気が遠のくが、リュカは右手にしていた剣を逆手に持ち、自分を掴む敵の腕を下から突き刺すように振り上げる。敵の腕を掠めたが、敵の手はリュカを離さない。
「逃がさんぞ」
低い悪魔の声が背後に響く。呪文を放たれる雰囲気を感じる。高熱が魔物の手に集中する。リュカの頭を掴む手に熱が及ぶ。自分が火炎の帯に包まれる光景が、脳裏にちらつく。
しかし魔物の呪文は発動しなかった。火炎を発しかけた魔物の手から、虚しく高熱が引いて行く。魔物自身、一体何が起こったのか分からない様子で狼狽える。
「へっへーんだ! 呪文を封じてやったんだ!」
ティミーが柄にもなく意地の悪そうな笑みを浮かべてそう言い放った。六体残るアンクルホーンの内、数体がティミーのマホトーンによって呪文を封じられたのが分かる。未だ頭を掴まれ宙に持ち上げられたままのリュカだが、視線だけをぐるりと巡らせば、見えるだけでも二体の魔物が呪文を唱えられないと明らかに狼狽している。
リュカを掴んでいたアンクルホーンが悔し気に低い唸り声を上げると、腹立ちまぎれにリュカの頭を強く握りこんできた。頭蓋骨が割れそうな痛みに思わず声が上がる。
「ポピー!」
「うん!」
ティミーの声に、ポピーが間髪入れずに反応する。駆け出すティミーの身体に、ポピーのバイキルトが及ぶ。ティミーがリュカを捉える敵へと突進していく。敵から見れば、小さなティミーの姿はまるで草地を跳ねる小動物の様だ。その様子を楽し気に見る三体のアンクルホーンが、翼をはためかせてティミーめがけて飛びかかる。
「そうはさせんぞい!」
ティミーを囮のようにして、飛びかかってきた三体のアンクルホーン目がけ、マーリンが再びベギラゴンの呪文を発動した。合わせてピエールもイオラの呪文を唱える。森の開けた戦闘場所に、激しい火炎と爆発が轟く。宙に飛び上がっていたアンクルホーンは熱と衝撃の渦に飲まれ、足止めを食らう。
他の二体のアンクルホーンが呪文で応戦する。二体同時に放ったヒャダルコの呪文で、辺りの火炎地獄がいくらか収まる。その間に、ティミーは父を捉えていた敵の足に天空の剣で深く斬りつけ、魔物はたまらず地面に膝をつき、リュカを手放した。地面に落ちたリュカを、すかさずガンドフが抱きかかえて連れ去る。敵との距離を取り、ガンドフは濃紫色のターバンの色を変えてしまったリュカの頭部の止血をと、ベホマの呪文で傷を癒した。
「お父さん! 大丈夫!?」
「ああ、ティミー、ありがとう」
「ああ、良かった! お父さん、大丈夫なんだね!」
誰も気づかない中で、ティミーの両足は小刻みに震えていた。父の危機を目にし、ティミーは半ばがむしゃらに敵に向かって行ったのだ。その間に自分に襲いかかってきた三体の魔物にも気づかず、ティミーはただ父を助けなければと突っ込んでいたのだった。
ようやく二体の魔物を倒したが、まだ五体が怒りの表情でリュカたちの前に立ちはだかる。リュカは接近戦はかなりの危険が伴うと、呪文の構えを取る。両手に集中し、呪文の精度を上げるよう試みる。両手の中に風が巻き起こるのを感じると、それを極限にまで高めた。
リュカの放ったバギクロスの呪文の中に、四体のアンクルホーンの身体が巻き上げられる。叫び声を上げながら、魔物の群れは嵐の渦の中心辺りを激しい勢いで回る。嵐の遥か上には、雨を降らせるような暗い雲が立ち込める。
厚い雲の上、光る閃光がある。プックルが森の中につんざくような雄たけびを上げる。プックルの声に呼ばれ、稲妻が光り落ちる。地を唸らせる稲妻の衝撃に、嵐の中の魔物らが悲鳴にならない悲鳴を上げる。
目の前で起こった閃光に、ティミーの両目が好奇に光る。小さな両手を高々と掲げ、呪文書でも目にしたことのない、選ばれた者だけに許される呪文の言葉が紡がれる。それはティミーの身体に心に、生まれながらに備わっていた、神鳴りの響きだ。覚える必要もない、忘れることもないライデインの呪文が、天に届く。
天の裁きをと、未だ渦に飲まれる魔物らの身体を稲妻が貫く。バギクロスの呪文を放ち続けていたリュカは魔力の限界を感じ、両手を力なく下ろした。合わせて森の中に巻き起こっていた激しい渦が止み、雷に二度も打たれた魔物の群れは既に息絶えた状態で、地面にぼとぼとと落ちた。
「う……嘘だろ……お前ら、何者なんだ……」
残された一体のアンクルホーンが、顔を赤黒くしながら目の前の光景に腰を抜かしそうになっていた。六体の仲間たちと共に戦いを挑んだアンクルホーンは、微塵も負ける要素などないこの戦いに意気揚々として挑んでいた。しかし今、仲間たちは皆倒され、たった一体で取り残されている。空には今も分厚い雲がかかり、雲の向こうではゴロゴロと不穏な雷鳴が轟いている。雲の間に閃く光に、思わずその巨体を震わせる。
「僕たちはさ、なるべく戦いたくはないんだ。だから邪魔しないでどこかへ行ってくれるなら、行ってくれて構わないよ」
先ほど、敵の手に頭を掴まれ死ぬ思いをしたと言うのに、リュカは完全に劣勢となった敵に対してはその命を繋ごうとする言葉をかける。リュカとしては敵に攻撃をされるからし返すというだけで、行く手を阻む者でなければ無暗にその命を奪いたいとは思わない。自分や仲間の命は守らなくてはならないのと同時に、敵である魔物の命を徒に奪おうとは思えないのだ。
「さっき君は妖精の世界を壊したいなんて言ってたけど、それはどうして? 妖精が君たちに何をしたって言うの? もしまだ妖精の世界を壊したいなんて言うんだったら、僕たちは妖精の世界を守るために、君を倒さなくちゃ行けない」
そう言いながらリュカは手にしていた剣を正面に構える。時間の経過で既にスクルトもバイキルトもその呪文の効果を失っていたが、再び敵との戦闘となればリュカは全力を持って敵と対峙する。リュカの戦う姿勢を見て、仲間たちも一様に戦闘態勢を整える。途端に張り詰める空気に、敵のアンクルホーンは更に顔色を悪くし、赤の巨体で後ずさる。
「い、いや、ただヨウセイってのはおかしな術を使いやがるから、厄介な連中だって聞いてたんだ。オレも詳しいことは知らねぇんだよ。ただ厄介な連中なら、早いとこ消しちまった方がいいだろって、ただ、そんだけなんだよな」
「どうして初めから敵だって決めつけるのさ。敵に回したら厄介かも知れないけど、仲良くしようとは思えないの?」
「はぁ? んなの、思えるわけねぇだろ。オレたちゃ魔物で、他の種族とは敵で……」
「僕は魔物の仲間たちと一緒に旅をしているよ。お互いに敵だって決めつけたら、敵になっちゃうけどさ、そんなの、初めから決まってるものでもないよね」
「な、何なんだよ、お前、おかしなヤツだな。調子が狂うぜ……」
「調子なんか狂っちゃったほうがいいかも知れないよ。今までの調子の方がきっとおかしかったんだよ」
「なんだそりゃあ。調子が狂って良いことなんてあるわけねぇだろが」
口では反論の絶えないアンクルホーンだが、リュカの不思議な漆黒の瞳を見ながら、確実に調子を狂わされていた。人間とこれほどの会話をしたこと自体、初めてのことだ。人間に対し攻撃の手を止め、棒立ちの状態で話をするなど、今まででは考えられないことだった。
「とにかく、もう戦いはおしまい。君の仲間たちを倒しちゃったけど……ごめんね。でも僕たちの命を守るために仕方がなかったんだ」
「謝るなよ。普通のことだろ。誰だって死にたかねぇし」
「うん、そうだよね。君も死にたくはないだろうから、もう妖精の世界を壊そうだなんて思わないでね」
リュカは微笑みさえ浮かべてそう言うと、あっさりとアンクルホーンに背を向けてパトリシアのところへと歩み寄る。それに続いて子供たちも、魔物の仲間たちも敵に背を向けて立ち去ろうとするのを、アンクルホーンは呆然と見つめた。自分という強敵を前に、これほど無防備に背中を向ける人間を見たことがない。
「お、おい! 待てよ。この先にも魔物はいるぜ」
「うん、分かってるよ。大丈夫、どうにかするから」
「オレたちと同じ種族もいるんだぜ」
「うーん、君たちは強いけど、きっとどうにかなるよ」
「オ、オレが助けてやろうか?」
「え? 本当に? そうしてくれると助かるよ。君は強いし、身体も大きいから、君を見るだけで逃げてくれる魔物もいるかも知れないね」
「いよっし! じゃあオレも一緒について行ってやるぜ」
そう言いながら笑うアンクルホーンの笑顔は、どう頑張っても凶悪さが抜けきらないが、リュカがその見た目に惑わされることはない。強さを誇るアンクルホーンが七体という群れで攻撃を仕掛けたが、自分よりも格下の魔物らと、弱そうな人間らと戦って負けたということに、魔物はいっそ清々しいほどに寝返った。純粋に強いものを認める心が、アンクルホーンという魔物には備わっているのかも知れない。
「お父さん、本当にあの魔物、一緒に連れて行っても平気なの?」
「うん、きっと大丈夫」
「お父さんがそう言うなら大丈夫なんだろうけど、やっぱりちょっと怖い……」
ティミーが小声でリュカに話しかけたが、リュカはにこやかに答えるだけだ。ティミーもポピーも、リュカが魔物を仲間にするのを初めて目にして、今の状況が信じられない様子だった。パトリシアが引く馬車の後ろからのっしのっしと歩いてくるアンクルホーンの、まるで大悪魔のような姿を見ながら、双子はいくばくかの不安を抱えながらも傍で戦いを見守っていた妖精のところへと歩いて行った。
森の中の魔物をトヘロスの呪文で牽制しつつ、聖なる呪文の及ばない強敵とは対峙する。そうこうしながら妖精を見る双子の誘導のもと、リュカたちはとある泉の前にたどり着いた。木々に囲まれた泉は、日の光を浴びているわけでもないのに水面をキラキラと輝かせている。湖の中から光をうけて、幻想的な景色を作り出しているようだった。周りにはふわふわと小さな光が浮かび、ふと消えてはまた浮かぶ。泉の上にはそこここに大きな葉が浮かび、葉の合間にはいくつかの桃色の大きな花が咲いている。
「とってもキレイな場所ね」
「この水って飲めるのかな。ちょっと飲んでみてもいい?」
ティミーがそう聞いているのは、リュカたちには見えない妖精だった。妖精が良いと頷いたのだろう、ティミーは泉の縁にしゃがむと両手で水を掬い、一口飲んだ。それだけで身体の疲れが癒されるような力を感じ、思わずもう一口掬って飲んでいる。
『葉の上を歩いて来てね。あの建物の中に私たちの世界への入口があるの』
「えっ、この葉っぱの上を歩いて行くの?」
「水の中に落ちちゃいそう……」
『あなたたちは子供だから問題ないわ。子供だったら葉っぱが沈むことはないから』
妖精はそう言いながら宙を飛びながら進み、さっさと泉の向こう側にある建物の中へと入って行ってしまった。その建物は古くからある祠のようにも、真新しい神殿のようにも見える。煌めく泉の光を受けて、妖精が姿を消してしまった建物の表面も淡く白く輝く。
「おかしいな……こんなところにこんな建物、なかったはずなんだがな……」
馬車の後ろからついて来ていたアンクルホーンのアンクルが、隆々とした赤の両腕を組みながら首を傾げている。
「きっと妖精さんが一緒じゃないと見えない場所なんじゃないかしら」
「妖精っておかしなジュツを使うんでしょ? そういうことなんじゃないかな」
「なるほどなぁ、そういうことかも知れねぇな」
双子の会話に、アンクルがふむふむと納得するように頷く。先ほど仲間になったばかりのアンクルだが、その後数回共に戦い、進み続ける内に、すっかり子供たちとも打ち解けてしまっていた。元来、非常に素直な性格だったのかも知れない。
「この大きな葉っぱの上を歩いて行くの?」
ティミーの言葉を聞いていたリュカが、その言葉を信じて葉の上に足を下ろそうとする。しかしいくら大きな葉とは言え、大人のリュカを支えられるほどの強度はない。一足踏み込んだところで、リュカは泉の中に足を突っ込む形になった。慌てて濡れた足を引っ込める。
「子供じゃないと行けないんだって」
「ああ、なるほどね」
「でもそうなると、お父さん達はどうやって来ればいいのかしら」
「それなら平気だよ。アンクルが連れて行ってくれればいいんだから」
そうだよね、とリュカに笑いかけられたアンクルは、すっかり自分を信じ切っている人間の男のその表情に逆らうこともできない。
「おうよ、任せておけ。オレならデカイ熊でも虎でも軽々運んでやるぜ」
「ウレシイ、アリガト、アンクル」
「がう」
あまり運ばれる側に回ることのない重量系のガンドフとプックルが、嬉々としてアンクルに運ばれて泉の対岸にたどり着く。リュカもピエールもアンクルの手により運ばれ、ミニモンは羽をばたつかせて軽々と泉を飛び越えてしまった。
「あっ、パトリシアはどうしよう」
泉の畔にはパトリシアが馬車の荷台を引きながら心細そうに佇んでいる。彼女も妖精の世界へと連れて行きたいところだが、彼女がひく馬車の荷台を、祠の入口に通すのは難しそうだった。
「オレがここに残って、見ていてやるよ」
そう言うのはアンクルだ。アンクルはリュカたちを泉の小さな神殿入口に運んだ後、再び泉を飛び越えてパトリシアの脇に立った。彼女の背に乗る鞍を小気味よく叩くと、パトリシアも応えるように大きな尻尾をぶるんと振った。
「ついさっきまで妖精の世界を壊す、なんて息巻いてたからな。そんなオレが妖精の世界に行くのも……まあ、あれだよ、妖精が嫌がるだろ?」
「本当にお願いしていいの?」
「ああ、任せとけって。お前たちの大事なこのデカイ馬、しっかり見といてやるから。……あっ、後で妖精の世界のこと、教えてくれよな」
そう言ってアンクルはやはり凶悪な顔つきを隠し切れない笑みを見せる。顔の作りからして仕方がないのだが、その笑みを見ると受け入れたいと思うのと同時に、思わず背筋にぞわりとした感覚が生まれる。リュカたちはアンクルにパトリシアを任せ、ぽっかりと入口を開けている祠の中へと入って行った。
『何をしていたのよ。遅いじゃない』
「うん、ごめんごめん」
ティミーが空間に謝る姿を見て、そこに妖精がいるのだと分かる。妖精にはリュカも魔物の仲間たちも見えているはずだが、彼らを拒むつもりはないようだった。そう言えばリュカが幼い頃に訪れた妖精の村には、魔物の姿もあったと思い出す。魔物の中には妖精の村を出入りできる種族もいるのだろうと、リュカは唯一プックルに不安を覚えながらもティミーとポピーが先に向かう祠の中心へと歩いて行く。
祠の中心にはどこかで見たことのあるような水の渦があった。大きな四角の石枠に囲まれ、その中には滔々と水が揺らいでいる。揺らぐ水に目を落としていると、渦の形に視線が釣られて動き始め、気分が悪くなったところで、リュカはこの水の渦の正体を思い出した。ラインハットと神の塔より北に位置する祠を一瞬にして行き来できる不思議な水の揺らぎがあった。旅の扉という神の奇跡とも呼べるものなのだが、それと同じものが今目の前に気持ちの悪い景色として揺れている。
「……これ、飛び込むの?」
もう十年ほど前になる記憶だが、リュカはあの時の気分の悪さや、実際に耐え切れずに吐いてしまった記憶から、思わず生唾を飲み込みながら顔をしかめる。
「リュカ殿、これが何か、ご存じなのですか」
「うん、もの凄い気持ちの悪くなるものだよ」
「何だよ、それー。ただの水だろー」
「これは……ワシも初めて目にするのう。強い魔力……いや、魔力ではないのかも知れん。魔力よりももっと、強い……なんじゃろうか。これも妖精の術というものなのかのう」
マーリンはいかにも興味深げに石枠の端に乗り上がると、膝をつき四つん這いになって、揺蕩う水の渦を覗き込む。中心に向かって延々と渦を巻き続けるその景色を見ても、興味が勝るマーリンは目を回すこともないようだ。
『さっ、飛び込むわよ。ついてきて!』
「あっ!」
「ちょっと待ってよ!」
リュカたちには見えない何かを追いかけるように、双子の子供たちはあっさりと渦の中に飛び込んで姿を消してしまった。二人の姿は渦の中心に向かって消え、二人を飲み込んだ渦は変わらず延々と渦を作り続ける。リュカは思わず水の渦から目を逸らし、もう一度生唾を飲み込んで、精神統一の意味も兼ねて目を閉じる。
「見るからマズイんだ。見なければ、大丈夫」
二人を追いかけなければならない思いを強くし、リュカは大きく息を吸い込んだ後、立っていた石枠を蹴った。水の感触はない。ただ自分の周りに激しい空気の渦がまとわりつく。反時計回りに身体ごと巻かれに巻かれ、それを止める手立てもない。上も下も分からない中、魔物の仲間たちも渦に飛び込んできたのが分かり、思わず閉じていた目を開ける。
見えるところで、マーリンは相変わらず楽し気に辺りを見渡し、プックルは毛を逆立ててこの状況に怯え、ピエールは不気味なほどに何の反応も見せず、ミニモンは渦を更にかき混ぜるように巨大フォークを振り回し、ガンドフは両膝を抱えたまま様々な方向に転がって遊んでいるかのように見えた。魔物の仲間たちのその状況を見ながら、リュカは思わず笑いかけたが、口を開くことに危険を感じて両手で口を押え、いつ終わるとも知れない渦に飲まれていった。
Comment
最近、更新頻度高めですね、お疲れ様です!
今回も見どころ満載でした
もうすぐ妖精の村、そして…過去の世界ですね。
また涙ナシにはみれなさそう
ともこ 様
コメントをありがとうございます。
見どころを作るのにどんどん苦労しているので、そう仰っていただけると励みになります(笑)
過去の世界、ここなんか本当の見どころですよね。私なりに頑張りまっす!
bibi様。
上級呪文ようやく使えるようになったんですね(笑み)
まさかアンクルホーンのバギクロスを参考にマーリンがベギラゴンを使うなんて!習得がレベルアップでなく見て覚えるとは、小説ならではですね。
リュカのバギクロス、やっとここでお披露目ですね
そろそろ覚えないと旅がきつくなって来ますよね。
バギクロスの描写、一角に嵐を呼び竜巻を起こすまでは想像できましたが、そこでプックルのいなずまとティミーのライデインだなんて…ひきこまれる描写ですね驚きました!
ティミー、ライデイン使ったこと覚えているんでしょうか?
ダイの大冒険みたいに、ティミーもダイの無意識呪文とか?
そういえば今、リメイクでダイの大冒険テレビ放送していますよね懐かしいですよ(笑み)
bibi様、これからの描写はバギクロスを使えば、ライデインといなずまが使えるようになるんですよね?
建物内でもこれからはライデイン使えますか?
アンクル、仲間にしちゃったんですね(笑み)
口調がどことなくヘンリーに似ている…ヘンリーと会話させたら楽しそうです。
アンクル、魔物アンクルホーンの時はバギクロス使えるのに仲間になったアンクルだと特技がバギクロスでなくバギマなんですよねぇ…当時はバギクロス覚えると思って成長させたのに!(怒)…そんな思い出あります。
アンクルのデータ、URLリンクさせておきますので良かったら拝見してくださいね(ドラゴンクエスト大辞典より)
次回は、懐かしのベラとポワンですね
bibiワールドを発揮できる良いシーンではないでしょうか?
ティミーポピーがベラとどのような掛け合いになるか楽しみであります。
ケアル 様
コメントをありがとうございます。
そろそろ上級呪文が出てくる頃かなと、入れてみました。
今回はアンクルホーンが七体と、実際に相手にしたらシャレにならない数なので、初めから全力で行きました。
みんなに一気に呪文を覚えてもらった感じですかね。
空がどんより曇っている時は稲妻に注意です(笑)
ティミーは今回、勢いでライデインを出したので、次回も同じように繰り出せるかは分かりません。
ダイの大冒険、やってますね、リメイク版。ちょろっと見てみました。岩を割るシーンを見て、思わず鬼滅の刃を思い出すという・・・。あ、既にダイの大冒険でこのシーンをやっていたかと。習得する期間にとんでもない差がありましたが。
ダイの大冒険はリメイク版なのに、もうアマゾンプライムで再放送が出ていることに驚きました。実際の放送を見逃しても、後で追いかけて見られるかも。
呪文の描写はこれから追い追い考えて行きます。無理のないように・・・。
アンクル、仲間にしてみました。実際に仲間にしたことはないんですが、どんどん仲間を増やしてみても楽しいかなと。
仲間にした魔物たちと一緒に、近いうちにグランバニアでの語らいなどを描けたらいいなぁと思っています。
bibiさん
今回は上級呪文とライデイン初披露で豪華な成長回ですね!
ここまで来ると皆世界でもかなりの使い手でしょうね。
アンクルは怖いけどわりと素直で憎めないなぁ…(笑)
褒めるとノリノリでお願い聞いてくれそう(笑)
ピピン 様
コメントをありがとうございます。
ライデインはプックルに触発されて、というのを考えていたので、ここで出せて良かったです。
特に呪文書に載っているわけでもなく、彼自身が生み出すようなものなので、誰かに触発されないといけないなぁと。好奇心たっぷりの彼は、こういう形で発動するのが良いかと思い、こんな形で書いてみました。
アンクルの見た目は爆弾岩並みに凶悪なものですが、面倒見の良い兄貴分という感じで行ければと思います(笑) 褒めるとノリノリ・・・その光景が目に浮かびます(笑)