エビルマウンテン

 

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「不思議なものね~、こんなところに花が咲いてるんだもの」
「これって初めからこんなに咲いていたのかな?」
踏み潰されてしまった白い花も極力起こし、踏んで固くなってしまった地面の土もほぐし、地面に植わるこの花が命尽きることのないように皆で手当てをする。本来花が必要とするはずの陽光を、この魔界では浴びることがないが、恐らく土から得る養分だけを糧にして花は生きているのだろう。それにリュカたちが持ち合わせている水をいくらかやることで、巨人の大事にしている白い花はまだまだこれからも咲き続けるのだと言うように、瑞々しい花びらをリュカたちに見せていた。
「潰された花も合わせると……三十くらいはあったのかもね」
「でもまだ半分はあるから、大丈夫だよ!」
初めはこっそりと植えられた二つの種だった。それが育ち、花を咲かせ、実った種は地に撒かれ、その中から地に根を張り、育つ新たな花が僅かにあった。それが繰り返され、数を増やした白い花は巨大な魔物の目にも留まるようになった。この結果を望んで、植えられた種ではないのだろう。しかし今のところの結果として、一体の巨人がこの花に心を寄せ、魔物としての悪しき心は徐々に浄化されていた。
「おい、あの倒れてるのはどうすんだよ。じきに目を覚ますんじゃねぇのか?」
「目覚めたらまた同じような悪さをするかも知れません」
「がうがうっ」
目覚める前に、などと不穏な事を言い出したプックルの頭を宥めるように撫で、リュカは山のように巨大な身体を屈めてリュカたちの様子を見ていたギガンテスを見上げる。彼は一度上体を起こし、一歩、二歩とその場から離れると、近くで花を見られるようにと再び地面に両膝を抱えて座り直した。大きな一つ目がどこか嬉しそうに細められるのを見て、リュカは彼の大事にしているものが絶やされなくて良かったと心からそう感じた。
「ねえ、君に名前はあるのかな」
リュカが呼びかけても、耳の聞こえないこのギガンテスにはその声が届かない。そして恐らく、彼に名前はないのだろう。たとえ誰かに何かしらの名を呼ばれていたとしても、それはあまり良い名前ではないのかも知れない。他の巨人に揶揄われていたような立場であるのをリュカたちは目にしている。
仲間のゴレムスがリュカの立つ横に、大きな手の平を差し出した。ギガンテスと話をするには、物理的な距離が空き過ぎていると、リュカはゴレムスの手の上に乗るとそのまま巨人の目の前へと持ち上げられた。視界に入り込んだリュカに気づくと、ギガンテスはその一つ目で今度はゴーレムの手の上に乗る人間の姿を追った。敵意や疑念を感じるような目つきではない。他の人間たちと共に生きる白い花を守ろうとしていた者に対する、単純な興味の視線がこの巨人からは感じられた。
「僕は、リュカ」
自身を指差し、リュカはゆっくりとした口調で名乗った。自身の名を三度繰り返し口にし、相手に名を知ってもらうよう努める。ゴレムスよりも大きな巨人の視線からでも、地に咲く白い花に心を寄せていたような魔物だ。丁寧に伝えれば通じるはずだと思いながら、リュカは己よりも遥かに大きな魔物に対しての会話を試みる。
「君は……?」
そう言いながら今度はリュカの指は巨人を差す。何かを問われていることに気付いたのか、両膝を抱えて座るギガンテスは、リュカなど一口で飲み込んでしまいそうなほどの大きな口を細く開け、僅かに喉を動かす。だが思ったような声は出ない。話すことを求められたことのない巨人はどうすれば声が出るのかもよく分からないようで、口の形を色々に変えながらとにかく相手であるリュカに何かを伝えようとしている。
「……ギ……ガ…………」
巨人の喉から出た声が、リュカにはそう聞こえた。呻き声にも聞こえる音だったが、リュカは巨人が努力して伝えようとしてくれたその事実に思わず顔を綻ばせ、巨人の発したその音のまま「ギーガ」と呼んでみた。しかし当然、呼ばれたギガンテスはリュカの声に気付かない。零れ落ちそうなほどに大きな一つ目を瞬かせ、ただ目の前にいるリュカを見つめる。リュカはもう一度、己を指差し「リュカ」と言い、彼を指差し「ギーガ」と呼んだ。その間も、呼ばれたギガンテスはじっとリュカの漆黒の瞳を、その中に彼の大きな身体ごと吸い込まれるような思いで見つめていた。
この人間に敵意はない。寧ろ白い花を救い、手にしていた剣は今では鞘に収め、ただ交互に指を差して口を動かしている。そして何よりも、あの時の人間と顔も目も似ている。話すことのできない自身と話そうとしているところも、似ていた。
リュカがギーガと呼ぶ巨人は、目の前にいるリュカをうっかり振り払ったりしないよう気をつけながら、再びその場に静かに立ち上がった。まるで山が動くような迫力に、リュカも皆も思わず身構えるが、ギーガは立ち上がったその場所からリュカたちのいる場所を回り込むようにして、のっしのっしと移動し始めた。呆然と見送るリュカたちを一度振り返り、見つめると、またすぐに歩き出した。
「ゴレムス、ギーガについて行ってみよう」
リュカがゴレムスの手の平に乗ったままそう言うと、ゴレムスも承知したという調子でリュカと共にギーガの後をついて行くことにした。向かう先には、リュカたちが目指していた敵の居城入り口前に灯る、冷たく青白い炎の明かりが揺れている。
ギーガは決してエビルマウンテンの麓に構える大魔王の居城の敷地には足を踏み入れない。ただその境となる土の地面を踏みしめ、並ぶ青白い炎が浮かぶ火台の中央奥に見える、ぴたりと閉ざされた巨大な扉を遠くに見つめる。本当は山と一体となった大魔王の居城の中へ入りたいのだろうが、恐らく彼にはそれが許されていないのだろう。そして彼自身が恐怖故か、荒々しく大きな石が敷き詰められた居城の敷地内へ足を踏み出そうともしない。ゴレムスの手の上に乗りながら、ギーガの横顔を上に見つめるリュカには、その表情に不安が漂っているように感じられた。
「大丈夫だよ、ギーガ。大丈夫だから」
リュカの声が大きくとも小さくとも、ギーガにその声は聞こえない。リュカの口にした言葉は半ば、リュカ自身の心を奮い立たせるようなものだった。母マーサは今もこの魔界の山の奥地で、生きている。敵は迂闊にマーサに手を下すことはできない。魔界の扉を開けることのできる唯一の存在を失うわけにはいかないのだ。
その時、閉じられている巨大な扉の中央から、ふわりと、赤い小さな玉が現れるのをリュカは見た。それを見た瞬間に、リュカの表情は一変する。瞳に憎悪の光が灯る。それはもはや、反射行動のようなものだ。特別に意識せずとも、勝手に胸の内に怒りが沸いてくる。それだけに自ら用心しなければならないのだと、リュカは数秒、目を閉じて炎に向かいそうになる心を落ち着けた。そうやって心を逃がすことができるのも、彼に大事な仲間たちがいるからだ。
再び目を開き、その目にまるで嘲るようにゆらゆらと浮かぶ炎の玉が映っても、リュカの心は静かに凪いでいた。目的はあくまでも、母マーサの救出であり、あの炎を操る敵を殺すことではない。目的を見誤ってはならないのだと無言で自身に言い聞かせ、炎から目を離し、ギーガを見上げた。
「君はここで待っていて、ギーガ」
リュカはそう言ってギーガに手の平を見せる。この場で待っていて欲しいと伝える動作だったが、ギーガは小さな人間に差し出された手の平を見て、少し考えたような顔つきをした後、己の巨大な手を差し出した。あまりにも大きさの違う者同士、握手を交わすわけにも行かず、リュカは差し出されたギーガの小指に手の平を当て、触れた。ギーガは人間を見たことがあっても、人間に触れたのは初めてだったのだろう。僅かな笑みさえ感じられる両頬の上に、緩く細められる一つ目を目にして、リュカの表情も釣られて綻んだ。
「ゴレムス、ありがとう。下に下ろしてくれるかな」
ゴレムスの手の上に乗ってギーガとやり取りをしていたリュカは、仲間の巨人にそう呼びかけた。ゴレムスの足元には共に行く仲間たちが集まっている。リュカはこの魔界に命を懸けて入り込んでくれた家族と仲間と、肩を並べて行かねばならないと思った。亡き父パパスの想いを胸に抱き、母マーサを救い出す意思を顕わにして、そんなリュカという人間を信じてついて来てくれる皆が、今は最も大事だと感じていた。
ゴレムスの足元に降り立ったリュカは今一度、皆の顔を見渡す。おどろおどろしくも威容を感じる敵の根城を目の前にして、誰の顔にも恐怖が浮かんでいないことに、リュカの心そのものが自然と勇気づけられる。皆が皆、リュカ一人を見つめている。その目にはリュカに対する最大級の期待と信頼が込められていた。しかしリュカの目にもまた、仲間たちに向けてその思いが込められている。互いが互いに向けられる期待と信頼を裏切るわけには行かないという各々の思いが、彼らの間にある見えない絆という力を増すばかりだ。
「行こう」
リュカの一言で、皆は敵の根城の敷地内へと一歩、踏み出した。巨大な石が敷き詰められた冷たい床の上を進んでいく。リュカが先頭で炎の玉をじっと見つめ、仲間たちがその後に続き、最後尾にゴレムスが皆を守るようにゆっくりと歩いて行く。
ゴレムスの目線は高い。彼の青白く光る瞳は、ただ静かに、しかし強い意思を持って、エビルマウンテンの山々の頂上に向けられていた。



ゴレムスほどの巨人でも悠に入れるほどの扉だ。その扉の前で今もまだ、リュカの頭ほどの大きさの炎が、まるでそれ自体が監視の目であるかのようにメラメラと燃えながらリュカたちを見据えている。今や目の前に揺れている炎にも、リュカの心は乱されない。ただぴたりと閉じられた扉を前にして、リュカたちは既に各々武器を手に構えていた。
「扉を開けろ」
リュカの声にも反応せず、変わらず火球はリュカたちの目の前を飛び回っている。鬱陶しい蠅のようで、ビアンカの表情はやや険しくなり、プックルは低く唸り声を上げている。
「待っているんだろ」
リュカは以前、ピエールからそうと聞いていた。地上世界、セントベレス山に建つ大神殿で光の教団の教祖イブールを討ったあの時、ピエールはリュカの仇ゲマの言葉を聞いていた。魔界で待っているという言葉を残したのはお前だろうと言うように、リュカは目の前に飛び回る火球ではなく、その奥に構えている巨大な扉を見据えていた。
少しの後、リュカたちの前に飛んでいた火球は動きを止め、宙の一つところに留まり、炎の先を真上に伸ばして燃え始めた。それでもリュカはただ真っ直ぐに、扉を見つめている。炎はまるで小さく笑うように二度小刻みに揺れると、すうっと扉の合わせ目に入り込み、中へと消えてしまった。そして敵の居城の扉は内側へとゆっくり開かれた。暗黒世界にあるまじき光が内側から溢れたようにも見えたが、そう感じたのは単に魔界が暗闇に包まれているからだった。
扉が開けられた瞬間から、内部に籠る異臭が外へと放たれ、リュカは胸の悪くなるようなその臭いに思わずマントの襟首を鼻まで持ち上げた。すぐ傍を歩いていたビアンカも空気を浄化するように水の羽衣の大きな袖を口鼻に当て、ティミーとポピーもマントの襟で悪臭を防ごうとしていた。リュカはプックルが息を詰めていることに気付き、濃紫色のターバンを外そうとしたが、プックルは戦いに専念しなければならないのだと言うように、小さくにゃうにゃうと声を出してそれを拒んだ。
ゴレムスの大きな身体まで扉の内側へと入ったその時、侵入者は逃さないという意思か機能か、扉は自ずと動き閉じようとする。後ろを振り返ってその扉を見るリュカたちは、それでも落ち着いていた。いずれにせよ、扉の動きを止める術もなく、かと言って閉じ込められることを避けて再び外へ出ることも考えの中にはない。ただ閉じて行く両開きの扉の向こうに見えるギーガが、心配そうに見つめているその姿を、扉が合わさる時まで見守るだけだった。
先ほどまでリュカたちの目の前に飛び回っていた火球は姿を消していた。しかし内部は十分に明るい。そして何もかもが巨大だ。ギガンテスでも入れるほどで、ゴレムスほどの大きな魔物でもゆったりと歩けるほどに天井が高い。その天井を支える柱も、壁に見紛うほどに大きく、リュカたちの視界を大きく遮る。
「こんなこと、思いたくないんだけどさ……」
ティミーのその口調だけで、リュカは彼が何を言うのかを予想できたような気がした。単純に大きさだけを見れば、引けを取らないのは確かだ。
「天空城を思い出しちゃったよ、ボク」
この魔界の居城の奥深くに潜む大魔王ミルドラースという、かつて人間だった者が、神になりたがっていたという話をどこかで耳にしたことがあった。ミルドラースに関する詳しいことを、リュカたちは何も知らない。ただリュカがその話を今思い出し、感じることは、神になりたいと思うこと自体が人間の誤りではないかということだ。
人間が神になりたいと思うことそのものが決して正しいことではない。その思いを抱くと言うことは、同時に己の中にいかにも人間らしい欲が生まれていると言うことだ。誰よりも偉くなりたい、他の何者にも負けない力を持ちたい、神の力で世界を均したいなどと思えば、それが即ち人間の驕りに他ならない。人間が神になりたいと思うことは、決して人間が神にはなれないということと同義なのではないだろうか。
ミルドラースがどのような経緯で神になりたいなどと考えるようになったのかも、リュカには分からない。しかし今リュカたちの目の前に広がる大魔王の居城は、天空城の荘厳さを真似ようとした気配が感じられた。だだっ広い広間の端には神聖さを模している巨大な柱が立ち並んでいる。遥か頭上にある天井を支える壁のような柱にも、禍々しさは感じられない。広間内を照らす明かりも、冷たく青く光るものではなく、温かな橙色の明かりがところどころに照らされている。
ただ広間の内部を監視するような巨大な悪魔の像が、壁際にいくつも並んでいた。そして広間内には常に低い唸り声のような音が小さく響いている。それはリュカたちの立つ左側から聞こえてくるようだ。
「リュカ、お母様はこの山の頂上にいらっしゃるのよね?」
そう言いながらビアンカはリュカの隣に立ち、遥か前方に既に見えている巨大階段を見つめていた。仲間たちは誰もが皆、当然リュカ自身もまた、前方に待ち構えている上へと向かう階段を見据えていた。
「魔物も……いるね」
ポピーの声はほんの僅かに震えていた。外の暗闇の世界に比べ、明かりのある敵の居城内部ではリュカたち人間もよく目が利く。内部にいる魔物らは、入口の門が開き、侵入者があったことに気付いているはずだが、勢い込んで襲い掛かってくることはない。ただリュカたちが向かおうとしている上へと通じる階段までの道を塞ぐ用意があるように、いくらかの魔物は侵入者が向かってくるのをその途上で待っている。
「がう……がう……」
プックルは鼻につく臭気が耐え難いと言うように、頭を一度激しく左右に振った。この大広間にはそこらじゅうに毒の床が広がっていた。それらが臭気を上げ、特に鼻の効くプックルは険しい顔つきをしているのだ。長い時間をこの空間で費やせばそれだけ身体にも見えない傷を負うだろうと、リュカは一歩を踏み出した。
「おいリュカ、毒の上をそのまま行く気か? 他にも道はあるかも知んねぇぞ」
「いや、このまま行こう。あの階段を見失うわけにも行かないから」
「ふっふっふ~、アンクル、大丈夫よ。私に任せて」
徐々に臭気にも慣れてきたビアンカは水の羽衣で口と鼻を覆っていた手を離し、少々顔をしかめつつも皆と並んで歩いて行く。広間にうろつく魔物らは、堂々としたリュカたちの雰囲気に、迂闊には近寄れないという態度を示している。リュカが鋭い目つきでひと睨みでもすれば、それだけで敵の魔物らは逡巡を見せる。未だかつて、暗黒世界の大魔王の居城に、不届きにも足を踏み入れた者などいなかったのだろう。敵である魔物らにとっては、リュカたちが悪の侵入者であり、排除しなければならない対象に違いないが、この場所に辿り着くような者たちが強者であることには間違いないだろうと警戒しているのだった。
広間の至る所に広がる毒の床は、この広間に棲みつく魔物同士が交戦した故に生まれ、広がったものなのかも知れないし、或いは別の理由なのかも知れない。ただ、今毒の床の上に魔物の姿はなかった。毒の床を目の前にしてリュカたちは一度立ち止まり、ビアンカが素早く皆に向かって呪文の構えを取る。
トラマナの呪文の加護を受けたリュカたちの身体は、まるで背に羽でも生えたかのような身軽さを感じるようになった。毒の床の上に踏み出したリュカの一歩も、そのブーツが毒の床に触れることはない。ゴレムスほどの巨大な魔物でさえも、床に足をつけることなく、毒の影響を受けないままに歩くことができる。
「ま、オレはこんなのなくても飛べるから平気だけどな」
「余計なこと言ってないで、素直に甘えておきなさいよね」
アンクルとビアンカの余りにもいつも通りのやり取りに、リュカは場違いだとは思いつつも小さく笑ってしまう。これからずっと、緊張の連続となるのは間違いない。その中でほんの一瞬、こうして気を緩めることも人間にとっては大事だろうと思いつつ、リュカは弛んだ気をすぐに引き締めた。
毒の床の上には敵となる魔物の姿はなかった。しかし広がる毒液そのものに、敵の魔物は混ざり込んでいた。
広がる毒の床の上を歩き、半ばまで進んだところで、リュカたちは突如として周りを魔物に囲まれた。広がる毒がそのままぼこぼこと盛り上がり、形を成し、どろどろとした頭と二本の手を顕わにした。ジェリーマンと呼ばれる魔物がリュカたちを囲むように五体、毒の中を自由に移動するような動きで、道を塞ぐ。
過去にも遭遇したことがある敵だとリュカはすぐさま気づき、敵の本質を思い出してその脅威と向き合わないためにも、躊躇いなく剣を振るい始めた。ぐにゃぐにゃと毒の中に蠢くジェリーマンは、ほぼ液状の身体でリュカたちの攻撃を避けつつも、変身するべき相手を見定めようとしている。その内に宙を飛び回るアンクルが一体、毒の上を滑るように移動するピエールが一体倒し、毒の中へと沈めた。
しかし敵はぼこぼことあちこちから姿を現す。数を増やして、計七体。ゴレムスが上から手を伸ばし、鷲掴みにして遠くへ投げつける。リュカが素早く斬りつけ、元々あやふやな命のジェリーマンの身体を毒の地に沈める。
プックルとティミーが、ビアンカとポピーを守るように立ち、敵に向かう。前線でいかにも戦う体勢を取っている獣と少年は、敵を惹きつける囮だ。彼らが牽制している間に敵は群れを成し、得意の呪文モシャスを唱えるべく、人間と獣の一群をじっくりと見つめる。モシャスの呪文を唱えるに当たり、対象となる敵をよくよく観察する必要があるようで、呪文の発動には少しの時間がかかる。敵の呪文発動はさせじと、ビアンカが火炎を放ち、ポピーが氷の刃を放つ。煙を上げて蒸発しかける敵をプックルが、氷の刃に切られ、分裂して氷に固まる敵の身体をティミーが、その状況を見たリュカが加勢をと、各々の武器を振るう。
これで敵を一掃できるほど、敵も軟弱ではない。倒れず、リュカたちを観察し続けていたジェリーマンがとうとうモシャスの呪文を唱えた。その数、五体。暗黒の魔物らしく、赤紫色の身体を黒々とした色に変色させながら、その形は全て同じ、リュカの姿形を模した。
ティミーとポピーの動きが途端に鈍くなった。敵だと分かっていても尚、視覚に訴える情報の強さに、思わず及び腰になってしまう。ビアンカもまた、子供たちを守るように半身を二人の前に出しながら、リュカの姿をした五体の敵を見つめる。どうしてもその目は僅かに泳いでしまう。
家族が躊躇する代わりに動くべきなのは自身だと言うように、リュカは己の姿をした五体に向かってバギクロスの呪文を放った。床に広がる毒液を巻き上げながら、バギクロスの真空の刃は敵の身体を襲った。ジェリーマンの姿をしていれば、半ば液状の身体に毒液を浴びようが気にならなかっただろうが、リュカという人間に化けた身体では毒の影響を受けるようで、五体の敵は各々咳き込んだり、顔に飛び散った毒液を手や腕で拭ったりし始めた。
とにかく前に進めればよいのだと、プックルが敵のリュカに突進し、横へと突き飛ばした。両足に帯びている炎の爪を向けないのは、プックルも当然のようにリュカの姿をした敵を積極的に倒したいとは思えないからだ。ピエールも同じように、何物をも切り裂くようなドラゴンキラーを向けることなく、ただ敵リュカの身体に体当たりを食らわせ、進むべき道を拓くことだけに専念した。
五体の敵の間を抜けようと、プックルとピエールが拓いた道を、ゴレムスが踏み出す。大きな対象に向け、五体の敵が揃って両手を向けた。先ほどリュカが放ったバギクロスの呪文を敵の群れはその身に浴び、敵らも同じ呪文が使えることを理解している。
すかさずアンクルが宙を飛び、一体、二体と、振り回すデーモンスピアでリュカの姿をした敵の頭部を殴りつけ、呪文の詠唱を止める。リュカは自身の姿に容赦なく、いつものように剣を振るい、顔から胸へと斬りつけた。リュカの声で叫び声を上げる敵に、リュカ自身は冷めた目を向けている。しかしビアンカが息を呑み、ティミーとポピーの表情が痛々しく歪むことはどうにも止められない。
「行け、ゴレムス!」
そう言いながらリュカは更に別の敵に剣を振り上げる。しかし既に敵の呪文の詠唱は終わり、バギクロスの呪文は発動された。呪文を放ったのは二体。目の前で放たれたバギクロスの呪文の勢いに耐えるように、リュカはマントを胸の上で合わせるように両腕を交差させ、己の前面をできる限り守る。ターバンもマントも、真空の刃を受け切り刻まれ、腕にも顔にも激しい切り傷が生まれるが、リュカはそれを同時に回復呪文で癒した。
まるで同じことを、ビアンカも考え、行動していた。バギクロスの呪文の発動を完全に抑えることはできないと、ビアンカは仲間たちが傷を負うことを見越して、既にその手には賢者の石が握られていた。誰もが傷を受ければ、その痛みに身体の動きは鈍くなり、この場から動き離れることが遅れてしまう。それを少しでも防ぐためにと、ビアンカは敵が放つバギクロスの呪文の中で、己の腕に足に切り傷が及ぶことも怖れず、両手で賢者の石を持ち、掲げ、皆の無事を聖なる石に祈った。
ゴレムスの駆け出す足元に、各々防御態勢でバギクロスの攻撃に耐えた皆が付いて行く。こさえた傷も、賢者の石の効果でほとんど癒されていた。道は開けている。毒の床の上を、トラマナの効果をその身に帯びている皆が、奥に見える巨大な階段目がけて走って行く。その最後尾につくのはリュカだ。逃げるリュカを、二体の敵リュカが追ってくる。その手は再び呪文を唱えようとしているように見えた。
「お父さん! ごめんね!」
前を走っていたティミーが一度立ち止まり、くるりと後ろを振り向いた。天空の剣を右手に持ったまま、その剣先を敵であるリュカの姿形を見せるジェリーマンへと向ける。リュカはティミーを止めなかった。息子の行動の意味が分かったからだ。
ティミーが放つのは、呪文封じの呪文マホトーンだ。敵がリュカの姿形に変身し、その能力もリュカと同じものであるとなれば、封じるべき呪文は攻撃呪文よりもむしろ回復呪文だと、ティミーは己も回復呪文の使い手として当然のようにそう思ったのだ。敵に回復呪文を使われてしまうことほど、消耗させられることはない。敵の根城の内部へと入り、できる限り体力も魔力も消費を抑えたいと考えれば、第一に敵との戦いを避けなければならない。
呪文を放とうとしていた二体の敵リュカの手から、呪文は発動されなかった。ティミーのマホトーンの呪文の効果が無事に及んだようだった。しかしその後ろから、先ほどアンクルが動きを止めていた二体の敵が毒の床の上に立ち上がり、追いかけて来た。呪文を使えなくなった二体もまた、リュカたちを追いかけて来る。毒液の上を滑るように駆けて来る敵の動きは速い。
「ティミー、先に行け!」
「お父さん、ボクも戦う!」
リュカの言うことを聞かず、ティミーは両手に天空の剣を構え、父の姿をした敵と対峙することを覚悟した。現実的に、父リュカ一人で、敵のリュカ四体に対峙することなど放っては置けない。それに今、ティミーの胸の内では密かに、疑似的ではありながらも、父と真剣に戦うことができるという不謹慎な喜びが僅かながら生まれていた。稽古で手合せすることはあったが、いつでもリュカはティミーに対して手加減をしていた。しかし敵の意識を持ったリュカであれば、ティミーに対して手加減することもない。本気で父と戦えるという状況に、ティミーは無意識に気持ちを高揚させ、その目は見たこともないほどの鋭さを見せていた。
剣筋が見えた。盾で防いだ。防いだ動きのまま、天空の剣を下から振るう。避けられる。相手も同じく、剣を下から薙いだ。速い。避けられず、顔を剣先が裂いた、ような気がした。しかし傷はない。いつの間にか、己の身体に守護の見えない膜が張られていた。父だ。父リュカがとっくに、スカラの呪文でティミーを守っていた。
落ち着けば、敵の動きはそれほど早くないことに気付いた。リュカの姿形をしていても、敵はただ呪文の力を借りてリュカの姿形となり、その身に帯びる能力も本人のものの借り物に過ぎない。恐らく使いこなすことはできないのだ。本当の父リュカの動きと比べれば、その実力は歴然としている。
毒の床に立つ足に、隙が見えた。ティミーは剣ではなく、天空の盾を前に突き出した。その神々しさに顏を歪めるリュカは、明らかに偽物だ。隙をつき、ティミーは剣で敵の足元を払った。敵が均衡を崩し、毒の床の上に倒れる。その動きの流れを読むティミーは、流れのままに天空の剣を振り、敵の手から武器を取り去った。
「やった……!」
そう言ってティミーが振り向いた時には、既にリュカが他の三体を倒していた。父がどのような戦い方をしていたのか、ティミーは全く見ていなかった。しかし肩で息をしながらも、毒の床に倒れている三体の自分を見下ろす父の背中は熱くも冷たく、ティミーは思わず自分の背中に冷たい汗が落ちるのを感じた。完全に倒したらしい敵の姿はすぐに形を変え、元のどろどろとした赤いジェリーマンの姿に戻ったかと思えば、それはすぐに床に広がる毒と一体化してしまった。
「お、お父さん……」
「ティミー、よくやった。行くぞ」
そう言ってリュカは負った怪我も治さぬまま先へ急ぐ様子を見せた。ティミーが床に倒した一体が武器を失いながらも、再び戦う目つきをしたところを、リュカは容赦なくその首を斬りつけた。ティミーが息を呑んでその光景を見つめていると、リュカに仕留められたその敵もまた、すぐに床に広がる毒液となり果てた。
リュカとティミーが二人でこれらの敵と向き合っている間、仲間たちが加勢に来ないのには訳があった。先を進んでいたゴレムス達の前には別の敵の群れが道を阻んでいたのだ。それらは宙に彷徨う魂のごとく、不気味に飛び回りながらゴレムスたちを取り囲んでいた。毒の床を抜け出したところで始まった別の交戦へと向かうべく、リュカはティミーと共に先を急ぐ。



攻撃呪文の使い手がいるというのに、誰も呪文を使って敵を倒そうとはしていなかった。毒の床を抜け、仲間たちが足止めされている場所に向かう父子は、見える景色に明確な異変を感じていた。
ゴレムスを中心として、交戦の場には全体的に黒っぽい霧が漂っている。戦う相手の姿が見えないわけではない。しかし黒い霧の中では明らかに異変が起きていた。
魔物の魂がいくつも結びついて生まれたエビルスピリッツという魔物は、集中的に一点を攻撃していた。宙を飛び回りながらの敵の動きに対抗するには、同じく宙を飛び回ることのできるアンクルが槍を向けるか、ゴレムスが腕に備えるビッグボウガンを使うか、攻撃呪文で対抗するのが主な攻撃手段となる。しかし、ゴレムスの腕に匿われるビアンカとポピーを集中的に狙う敵の動きに対して、誰もが呪文を発動しない。
「アンクル!」
宙を飛び回るアンクルに、リュカはまだ距離のあるところから呼び叫んだ。黒い霧の中に包まれているアンクルはその声に気付くと、同じく叫んだ。
「リュカ! この中に入るな!」
リュカは仲間を信頼している。疑うことなくその場でピタリと足を止め、倣ってティミーも足を止めた。その声を聞いた敵エビルスピリッツが新たなる敵に気付き、無理やりにいくつもくっついてしまった悪魔のような顔を、リュカとティミーに向ける。
「がうっ!」
「呪文を……!」
プックルもピエールも、敵の猛攻を受け、防戦一方の状況だ。辺りを飛び回るエビルスピリッツらの数は、数えるのも嫌になるほどに夥しい。宙を飛ぶアンクルも、手にする槍で半ば防御を取るような状態に追い込まれている。そうして受ける攻撃に傷を負ってもピエールが回復に回ることもない。敵の猛攻に回復する暇もないという以前に、回復呪文を唱えたくとも封じられているのだ、と先に気付いたのはティミーだった。
まだ黒い霧の及ばぬ場所に立ち、ティミーは天空の剣を両手に前へ構えた。剣先は、敵と味方が交戦している場に漂う、黒い霧だ。天空の剣に帯びる勇者特有の魔力を感じたリュカもまた、息子を援けるべく呪文の構えを取る。
敵も味方も包む黒い霧の中に、細かな電気が走った。パチパチと弾け閃く電気の雰囲気を感じとり、アンクルは敵の攻撃を受けつつも宙で身を丸め、プックルとピエールはその場で床に伏せた。ゴレムスは変わらず腕にビアンカとポピーを抱えたまま、更に自身をも守るように大きく背中を丸めて防御態勢を取った。
ティミーは黒い霧を利用した。天空の剣に大事な仲間たちへの思いを乗せ、彼らを守るために放つのだという意思で、勇者の呪文を放った。黒い霧の中が一瞬、途轍もない光に晒され、黒い霧が光の霧に変じたように見えた。ほぼ同時に轟音が鳴り響き、ティミーの放ったギガデインの呪文はことごとく敵であるエビルスピリッツの悪しき魂の塊を稲妻で貫いた。
次々と床に落ちる敵の姿を目に捉えながらも、黒い霧は晴れない。ギガデインの稲妻から辛くも逃れ、しぶとく浮遊するエビルスピリッツがまだ群れを成している。夥しい数と交戦していた敵の群れは、今は数えるに易しい十体ほどに減っている。
それをリュカがすかさず追い打ちをかける。両手に放つバギマの呪文で、残る十体ほどのエビルスピリッツを豪風の中にまとめてしまう。しかしたかが風ごときに倒されるわけはないと言うように、エビルスピリッツは大した損傷も受けないまま、呪文を放っているリュカをその目に捉えると、一斉に黒い霧をリュカとティミーに向かって噴き出した。
リュカはそもそも、敵を呪文で倒すために放ったのではなかった。敵の猛攻から逃れた仲間たちが、向こう側に立って構えている。リュカの隣ではティミーも既に剣を構えている。宙に浮かび、直接攻撃の届かない敵の群れを、リュカは地に落としてやる目的で呪文を放ったのだ。
バギマの呪文を操り、リュカは敵の群れを上から豪風で押さえつけた。しかし間もなく黒い霧がリュカの身にも及ぶ。隙を逃すまいと、プックルが届く敵に飛びかかった。ピエールが床を強く弾んで、敵に斬りかかる。ティミーもまた勇猛な顔つきをしたまま、敵の群れに躍りかかった。
リュカとティミーに黒い霧が及ぶと、二人もまた呪文を封じられてしまった。バギマの呪文がかき消され、下へと押さえつけられていたエビルスピリッツ三体が反動で、上へと飛び上がる。
待ち構えていたのはアンクルだ。飛び上がってきた敵一体に狙いを定め、デーモンスピアを突き出し、一撃で息の根を止めた。落ちた敵を見る間もなく、次の一体に槍を振るう。
残る一体がアンクルに飛びかかろうとするところを、その敵の身体は後ろから大きく横に払われた。ゴレムスが片腕にビアンカとポピーを抱えながらも、ビッグボウガンを備える右腕でエビルスピリッツを横に吹き飛ばしてしまった。遠くへ飛ばされたエビルスピリッツは壁にぶち当たり、その場で目を回して床へと落ちた。
リュカとティミーが加勢する前は、敵の群れに一方的に攻撃されていたゴレムスたちだったが、その身にほとんど傷はない。ゴレムスの腕に抱えられたビアンカが、状況はほとんど見えないながらも、仲間たちの無事を祈るように絶えず賢者の石を両手に握り祈っていた。ポピーは呪文の使えない状況で、ひたすら身を隠して戦況が落ち着くのを待っていた。
「先へ行こう」
今はとりあえず、周囲にいる敵の群れを倒し、追い払ったような状況だ。しかし目指す巨大階段はまだ遠くに見えている。魔物の影はそこここにあり、リュカたちが戦っていた様子を遠目に観察していた魔物も当然いる。それらがリュカたちを見つめ、交戦的なものは既に向かってきており、そうでないものは用心深くまだ様子を見ている。そのような魔物の姿を目にしながらも、リュカは寄り道も迂回もすることなく、ただ前方に見える巨大階段を目指す。
ゴレムスが床に穴を開けそうな勢いで駆け、その腕に匿われたビアンカとポピーが、向かってくる敵を抑止するように一度ずつ、ベギラゴンの呪文と、マヒャドの呪文を放った。その炎と氷の中で守られるように、リュカたちはひたすら臭気漂う居城の最下層を駆け抜けて行った。

Comment

  1. ケアル より:

    bibi様。

    執筆お疲れ様です。
    とうとうエビルマウンテンに来たんですね、bibi様の小説を見つけて拝読させて貰って…10年以上、自分の生活の一部になっています。

    ギーガ、やっぱりいっしょにエビルマウンテンには入らなかったんですね、ギーガはマーサが植えた花の種二つを守り続けたかったんでしょうね。
    bibi様、気絶しているギガンテスけっきょく放置のままですが…(汗)
    ギーガだいじょうぶでしょうか(心配)

    ジェリーマン、ここでも出て来るんですね、生息地広い!
    モシャスはゲームドラクエ5は敵しか使えないんでしたよね、描写的に面白いです、今度はティミー・ポピーにも変化して貰いたいですね、でも…怖いよ…ギガデインとイオナズンを同時に放って来たら…(死)

    エビルスピリッツ登場しましたか。
    こやつは、やばいやつです!
    あまいいき・主人公リュカの声まね・そして恐怖なのが、戦いのドラム。
    でも、くろいきりで、戦いのドラムの効果がなくなるってドラゴンクエスト大辞典に書いてました、URLリンクしますね。

    https://wikiwiki.jp/dqdic3rd/%E3%80%90%E3%82%A8%E3%83%93%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%84%E3%80%91

    今度は戦いのドラムを使ったエビルスピリッツの描写が見たいです…リュカたち心配だけど。

    次話は、まだまだエビルマウンテンですね、戦闘戦闘まだまだ戦闘、楽しみにしています。

    • bibi より:

      ケアル 様

      コメントをどうもありがとうございます。
      とうとうエビルマウンテンに来ました。10年以上もお付き合いいただいて恐縮です。終わりが見えてきたので、もうしばらくお付き合いいただけますとありがたいです(汗)
      ギーガは外で待ってもらうことになりました。気絶しているギガンテスらは、目が覚めたところで、自分らよりも大きなギーガを見て逃げ出す、ということで。一度、みなごろしを発動されているので、恐怖で縮み上がるのは彼らかも知れません(笑)
      ジェリーマンはゲーム内だと人間のキャラクターに変身しないようですが、今回は五体ともリュカに変身してもらいました。これもお話ならではの醍醐味ということで。ドラクエ4は人間に変身したので、あえて変身させてゲームの画面をじっくり見ていた思い出があります。懐かしい。そう言うところで想像力を膨らませてめちゃくちゃ楽しんでいたなぁ。もうあの頃から私の頭の中では、キャラクターたちがはっきり動いていました。
      子供たちに変身させると、皆が攻撃を躊躇しそうでどうしようか悩んだのも事実です。そうなると多分、ティミー対ティミー、ポピー対ポピー、という戦いになりそうですね。面白そうですが、書ける自信がありません……(汗)
      エビルスピリッツは嫌な敵ですよね~。さっき、台詞確認のためにゲームを少ししていたら現れて、しっかりやけつくいきや戦いのドラムをやられました。声真似で呪文使うなにされるし。こいつは本当に厄介。さすが顔がいくつもあるヤツです。色々とやってくれます。
      エビルマウンテンもなかなか長い話になりそうです。……ご了承くださいませm(_ _)m

  2. ベホマン より:

    bibi様。
    更新ありがとうございます。
    ここに来てジェリーマン投入ですか…。
    リュカにモシャスすると、双子やビアンカあたり
    が戦いづらく…。
    大神殿の悪魔神官に攻撃を躊躇ってしまうガンドフといい、こういうタイプは厄介ですね。
    逆に、仲間モンスターに化けて、その声で喋ったりとかしたら、リュカのほうが…
    天空の剣の凍てつく波動が活躍しそう…。
    などと妄想広がるのも小説の良いところですよね。
    では、磁界も楽しみにさせていただきます。

    • bibi より:

      ベホマン 様

      コメントをどうもありがとうございます。
      ドラクエ5のゲームの中では、ジェリーマンは人間キャラには変身しないんですけどね。お話の中では特別に、ということで。
      ジェリーマンってそれほど有名な魔物ではない気がしますが、実際に敵にいたら非常に厄介でしょうね。
      天空の剣の凍てつく波動でモシャス解除……なんと、そんなことができたんですね(汗) ラーの鏡じゃないと解除できないと思っていました。そうか~、ティミーに活躍してもらうパターンもあったんですねぇ。惜しいことをしました。

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