手塚治虫さんの「火の鳥」を読んでいます。

 

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先日、義父から漫画セットをお送りいただいた中に、手塚治虫さんの「火の鳥」が全巻セットで入っていました。

送られてきたセットは、下のものと同じです。

「火の鳥」という作品、私が学生時代に周りの同級生らが回し読みをしていたのを見ていたのですが、その時の私は読みませんでした。何となく・・・難しそうな気がしたんですよね。私としては漫画にはとても簡単で、あまり頭を使わないほどのものを求めていたようで、小難しそうなものはあまり受け付けなかったという・・・。子供ですねぇ。

この漫画は、「漫画の神様」と言われる手塚治虫さんの作品で、手塚さんの作品の中では後期に作られたもののようです。火の鳥よりも前に、ジャングル大帝や鉄腕アトムを既に生み出しているという・・・恐るべしですね。

ただこの「火の鳥」という作品は、掲載される雑誌を変えつつ、長く連載されていたようで、手塚先生のライフワークになっていたとのこと。単行本の本の帯にも「手塚治虫のライフワーク火の鳥」とはっきり書かれています。一つの作品を長く書き続けるのは、相応の思いがあったに違いないと思います。

今回、私が読んだのは、火の鳥1巻の「黎明編」。

火の鳥という不死鳥を中心に、人間の物語が描かれるのですが、黎明編では古代日本を舞台に不死鳥を巡る人間たちの争いだったり、老いや死について描かれていました。

登場する人物も、イザ・ナギやヒミコ、スサノオ、猿田彦、ウズメ、ニニギなど、日本の神話に登場する神様の名がつけられていたり、邪馬台国の女王の名前だったりと、この火の鳥の作品を読むことで、思わず日本の神話が知りたくなってしまいました。

日本の神話については、かの有名な「古事記」に記載があります。古事記って、歴史の授業でその文字を見たなぁ、程度の私でしたが、こちらもそのうち本を借りて読んでみたいと思います。ちょうど、子供に読み聞かせる本を図書館に借りに行ったりしているので、子供向けの古事記なんかがあれば、そちらの方が話が分かるかなぁと。

そしてやはり、手塚治虫さんは天才だと感じる作品です。漫画の神様と言われるのがよく分かります。そこには漫画を描くことだけが目的ではない、深い思いがあるのだと痛感させられます。それだからこそ、人々の心に残り続ける作品が生み出されたのだと思います。

今読んでも、心底楽しめますもん。世の中の漫画、だけではなく様々な物語は、手塚先生が生み出していたのかなと思えるほどです。

全体的に暗く真面目な話なんですが、やはりそこは漫画の良いところを使って、ちょこちょこふざけているんですよね。クスッと笑えるコマが所々に散らばっているんですよ。それがまた面白い。ふざけ方が面白いんです。

オオカミに襲われる場面があるんですが、そこでオオカミの描かれ方が、くそまじめ型に映画型、カブキ型に赤塚不二夫型なんて、もう良い感じにふざけてくれています。私は個人的に、ここで爆笑しました。赤塚不二夫型って・・・。

こういう一つ一つのふざけ方にしたって、ものを知らなきゃ描けないんですよね。物事を広く深く知っている方だからこそ、こういうふざけ方ができるんだと思っています。

また、人間模様も感動的です。テンポよく、ポンポンと描かれるのですが、その一コマ一コマの表情で、全てを語ってくれます。敵だった者が徐々に仲間になって行くところとか、生き別れになった姉弟が再会するとか、「黎明編」1冊で涙腺が何度も緩みました。

最後の場面でももちろん、泣きました。戦いの中で多くの人々が死んでいく中、生き残った者たちで命を育み繋ぎ、未来に向けて踏み出す。

戦いで死んでいく様は、容赦がありません。これはやはり、手塚治虫さんが戦争を経験していることも強い理由なのかと思います。戦争を経験しているかしていないかで、人の価値観は全く異なると、私は思っています。戦争を知っている方々の言葉は重みがある。一言一言を耳にするだけで、涙が出そうになります。

義父も義母も戦争体験者なので、色々とお話を伺うと、根本的な考えの違いに気づかされます。最も大事な軸を、多分知っているんでしょうね。細かい飾りなんかにはあまり心を傾けない感じがします。

さて、全巻セットでお送りいただいたので、続けて「未来編」を読んでみようと思います。とても楽しみです。こういうことを子供の時に経験していたら、もっと立派な大人になれていたかな。

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