2017/11/28

勇者の人生

 

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ご先祖様が遺した石版には子孫へのメッセージが刻まれていた。
魔王の島に再び悪が現れた時、それを倒すのが子孫の役目で使命だと。今まではただ伝説の勇者の子孫だと言うことを持て余していただけだったが、ご先祖様はまるでそんな子孫の命運を予言していたかのように、きっちりと俺のやるべきことを残していた。ラダトームの城から光の玉を奪い、この国の王女を攫った竜王なるものが現れ、俺には俺にしかできない仕事が今目の前にある。
勇者の伝説と言うものは終わり良ければというもので、どの書物に目を通しても勇者が世界を救ったところで終わっている。その後、ご先祖様がどんな人生を歩んだのかなど、世界中に散りばめられる数々の伝承にも全く記されていない。当時の人々の希望は勇者が悪を倒し、世の中が平和になること。その希望が叶えられれば、勇者の存在など時の中で忘れ去られ、勇者が救った平和な世の中に人々は満喫し、慣れていくのだろう。
世界を救ったらそれで終わりと言う人生が見えていて、俺はそんな自分の未来を素直に受け入れられないでいる。
だからその石版を見つけてからもなお、俺は自分探しの旅をしている。そもそも本当に自分が勇者の子孫なのかさえ確固たる自信などない。今の俺は自分が勇者の子孫だと言う証拠を何一つ持たないのだ。そして勇者の子孫が一体どれほどの意味を持つものなのか、それを追求していく。その探求に答えが出たとき、俺はようやく自分の生きる意味を知るのかもしれない。
あのラダトーム城で依頼を受けた姫の救出も俺の探求の一過程に過ぎない。姫の捜索がアレフガルド中に及ぼうとしている最中、俺はちょうど竜王退治のためラダトーム城を訪れたところだった。竜王を倒すことに己の人生の意義を感じるのはおそらく世界中で俺くらいのものだ、そう思っていた俺は迷わず自分が勇者の子孫だと言うことを正直に国王に話した。自称勇者など白眼視されるに決まっているとそう思っていたが、国王の反応は何とも単純なものだった。勇者の子孫を名乗るのなら王女を助け出して欲しい。国の安全よりも娘の無事を前面に押し付けた国王に多少なりとも首を捻ったが、俺が勇者の子孫であることに疑いを持たないほどラダトーム国王は焦っていたようで、もしその姫を助け出したならば、姫との結婚を考えても良いなどとのたまっていた。
そんな国王の心情を俺は理解できないし、するつもりもない。それが親の愛情だと言われれば俺は理解できないながらも頷くしかないだろうが。親の愛情を受けた記憶がない俺には到底理解できない感情だ。
まだ記憶も定かではないほど幼い頃に両親はこの世を去り、俺はたった一人、勇者の子孫の肩書きだけを残されて生きてきた。そんな特殊な存在を周りの大人たちはまるで俺自身が忌むべきものであるかのように触れるのを怖がった。勇者の子孫の肩書きは誉れ高いものではなく、平和な世の中にとってはまったく必要のないものだったのだ。代々語り継がれる伝説は伝説だけで留め置かれるのが都合よく、その伝説の勇者の子孫が目の前にいても、彼らはその強大な事実に恐れ戦いてしまっていた。
そんな周りの感情から逃げ続けてきた俺は人の愛情など知らないまま生きてきたし、これからもきっとそんなものは知らずに生きていくに違いない。第一、人の愛情などに憧れたことすらない。俺が今欲しいのは俺自身の存在意義だ。だからあの洞窟で昔から眠り続けていた石版を見つけた俺はそれを頼りに当面の目標として賢者の子孫を探している。彼らならば俺の存在意義を示してくれるに違いない。勇者の子孫と同等の命運を彼らも背負わされているのだとそう思っている。

洞窟の中に聞きなれない魔物の咆哮が響き渡った。手にしている松明の灯りがその音に共鳴するようにたなびく。俺は剣を右手に握り締めながら、注意深く松明の灯りを掲げて歩く。
「ドラゴンの類だろうか」
その名は書物で見知ったことがあるだけの魔物の名称。俺の中でドラゴンは空想上の魔物だ。マイラからリムルダールへ向かう道中はその存在に気がつかなかったが、その声を聞いた瞬間、俺の脳裏にはあのラダトーム王が話していたドラゴンに攫われたという姫の肖像画が過ぎった。
国民皆から愛される美しい容姿、一人一人に惜しみなく手を差し伸べる平等な優しさ、国王である父を敬愛する心、とラダトームの人々は口を揃えて王女を褒め称えていた。しかしそんな話は俺にとっては関係のない話で、俺はただ自分探しの目的のために、一つの通過点としてその話を聞き流しただけだった。
魔物の咆哮が徐々に近づいてくる。その声は洞窟全体を揺るがすほどで、松明の灯りも頼りなくなるほどに大きく揺れる。勇者の子孫としての血なのか、はたまた俺自身が求めているのか、その声に道を教えられるように剣を片手に奥へ奥へと歩み進んだ。今までには感じたことのないほどの緊張感と高揚が剣を持つ手を震わせる。勇者の子孫としてもドラゴンを倒すのは必然だと、心の中で答えが出ていた。
鍵を掛けられていた扉を開けると、魔物の咆哮が直に聞こえた。松明の灯りが空気の震えでとうとうかき消され、辺りは完全な暗闇になる。一度目を閉じて視界をリセットした後、再び目を開くと、黄色く光る二つの目と相対した。松明の灯りなどなくとも、その二つの大きな目だけで敵の巨大な身体を想像する。おそらく洞窟の道を塞ぐほどの巨体で、黄色い目の後方では地響きを思わせるような勢いで尾を地面に打ち鳴らしている。思わずごくりと唾を飲み下す。今までにもこれほどの敵に遭遇したことはない。しかも敵は俺のことを的確に見据えていて、俺がごく小さな人間だということを理解しているような余裕のある雰囲気さえ漂わせている。手にしていたもう使えない松明を地面に投げ捨てると、俺はドラゴンと対峙する覚悟を決めた。すると俺の覚悟に答えるように、ドラゴンは一際大きな声で吼え声を上げた。
暗闇の中、粗方の予想だけで敵の前足辺りに剣で切りつける。手応えはドラゴンの分厚い鱗状の皮膚を感じた程度。たいした攻撃にはなっていない。素早く飛びのいてすぐに体勢を立て直す。幸い、ドラゴンの動きは鈍く、視界の利かない暗闇でもどうにか相手の動きを感じられた。背中に伝う汗の冷たさに冷静さを備え、地道に敵の体力を削いでいくことを念頭に置いて今一度剣を構えた。
しかし動きが鈍いとは言え、さすがは伝説の魔物、その一撃は想像など軽く超えていた。暗闇を切り裂く前足は目の前で爆風を起こし、装備している剣が風に煽られ手を離れそうになる。振り上げた尾の直撃を喰らえば、気絶などでは済まされないほどだと身震いする。間近で聞く咆哮は身を竦ませるには十分で、洞窟内にこだまする魔物の咆哮に何度も盾を取り落としそうになった。その上、ドラゴンは直接攻撃だけではなく、大きな口を開けて渦巻く炎を構える。その火が放たれた瞬間、俺は咄嗟に呪文を唱えて、炎を炎でどうにか弾き返した。
まったくもって、人間の想像など遥かに超越した魔物の姿だった。
ラダトームの王は王女がドラゴンに攫われたと言っていたが、こんなバカでかいドラゴンに攫われたのならば、残念だがもう命はないのではないだろうか。娘の無事を祈るのは親としての役目なのかどうか知らないが、炎の塊を構えるドラゴンの口は人一人など軽く飲み込めるほどに大きい。王には残念だが、きっと王女はもうあの胃袋の中に納まっているのだろう。
俺はただ、目の前の強敵を倒す勇者としての役目を果たすべく、両手で剣を構えながらじりじりと間合いを詰めた。暗闇の中、二つの黄色い目だけが敵の位置を知らしめる。その目の光は同時に、敵が自ずから弱点を晒しているようなものだ。相手の動きは鈍い。俺が左右に走ると、ドラゴンは敵の俺が暗闇の中にも見えているはずなのに、俺の動きに目がついて来れないでいる。旅を続けて長い俺はたとえ真っ暗闇の洞窟の中でも、ある程度は洞窟内の広さを肌で感じ、覚える術を身に着けている。空気の流れの速さで自分の位置を知る。ドラゴンが吐き出す炎に腕が焼かれそうになりながらも、その明かりを頼りに洞窟内の景色を目に焼き付ける。音の響き具合で壁との距離を測る。その事実の集大成を頭の中で纏め上げ、洞窟全体の景色を想像する。
景色が纏まると、俺は洞窟の壁の一箇所に飛び出ていた岩こぶを足がかりにし、力強く蹴った。高く跳躍し、両手に握り締めた剣をドラゴンの右目に突き刺す。耳が潰れるような絶叫を体中に浴び、頭が割れるようなその声に耳を塞ぐこともできずに俺は身体を竦ませた。ドラゴンの目の脇に立ち尽くし、麻痺したように身体を硬直させてしまった。
成す術もない俺の身体を、ドラゴンの巨大な手が鷲掴みにし、そのまま地面に叩きつける。長年愛用していた鎧があっさりと割れてしまうほどの衝撃に、俺は意識が遠退くのを感じた。

「勇者様!」
意識が持っていかれそうになる俺の耳に、高らかな女の声が響いた。ドラゴンの絶叫の最中に、地面で意識が朦朧とする中で、どうしてこんな女の声が届いたのかは分からない。しかし意識の薄れた俺を呼び戻したのは凛とした女の声だった。
遠退く意識をどうにか持ち堪え、剣を地面に突き刺して杖代わりに立ち上がる。女の声はなく、俺はその声を求めるように辺りを見回した。あまりの暗闇に俺は一瞬視界を失った感覚に陥ったが、ドラゴンが苦し紛れに吐く炎の明かりを感知した目に安心する。
その炎の向こう、洞窟の隅に、壁を背にして座り込んでいる女の姿があった。地面に広がるドレスを見れば、その女が王女だと言うことは一目見て分かった。俺のことをじっと見上げる王女の強い瞳に出会った瞬間、彼女が俺の想像していた王女像とはかけ離れた女であることを認識した。一国の王女など下々の者に守られるだけで、弱々しく、すぐにでも泣き出しそうな女々しいだけの女だと思っていた。しかし、一人の人間と巨大なドラゴンの対峙にも目を瞑ることなく、むしろその戦いを目に焼き付けるかのように見入るその強い瞳に出会い、俺は全ての価値観がひっくり返るほどの衝撃を覚えた。

片目を潰してもう視界に頼れなくなったドラゴンの攻撃は、的など絞れずに、ただ辺りに己の苦しみを撒き散らすだけのものとなった。しかしその威力はかえって増したようだ。洞窟の壁にまで被害の及ぶ魔物の猛攻は、正面から立ち向かおうものなら、一撃で命を落としかねないほどだ。岩盤がぼろぼろと剥がれ落ち、兜に降りかかってくる。長期戦になど持ち込まれたら洞窟そのものが破壊され、魔物もろとも生き埋めになってしまいそうだ。俺は剣を握りなおすと、まだ絶叫を続けるドラゴンの喉に狙いを定めた。
もうパニックに陥っているドラゴンは防御することなど思いつかないようで、ただただ苦しみからの解放を求めているようだった。俺はそんなドラゴンに狙いを定めて呪文を唱え、まだギョロつかせているもう片方の目に向かって炎を投げつけた。するとドラゴンはまた一際高い悲鳴を上げ前足で両目を押さえ、その姿にドラゴンの視界が完全に奪われたと確信する。そして隙だらけになったドラゴンの首に剣を突き、その魔物の声も奪い、ドラゴンは悲鳴にならない悲鳴を洞窟の天井に向かって放った。
後はドラゴンがゆっくりと倒れる音と揺れが起こり、その後は耳鳴りのような静けさが辺りを支配した。

「勇者様、来てくださったのですね」
静けさの中に、王女の声が聞こえる。彼女の声は鈴が鳴るように澄んでいるにもかかわらず、やはり気品と威厳の込められたものだ。俺はまだ後ろでくすぶる炎の残りに照らされる王女の前に跪くことに戸惑いを感じなかった。
地面に座る王女の足には足枷が付けられ、細い枝のような足首には痛々しい傷が見て取れる。普通に大人しくしていれば決してできることのなかった傷。それは彼女が捕らわれの身になってからも、幾度となく自ら抜け出そうと努力をした証拠だった。傷ついているのは何も足だけにはとどまらず、触れれば折れてしまいそうな腕にも、肖像画で見た美しい顔にも擦り傷や裂傷が見える。暗い洞窟の中でも分かるほどのはっきりとした傷を負いながらも、もうその痛みになど慣れてしまったとでも言うように、王女はただ俺の顔をじっと見つめている。もう長い間、捕らわれの身となっていたと言うのに、彼女の王女らしい振る舞いも佇まいも損なわれているところなど微塵もなかった。
そんな王女の前で俺は跪きながら問う。
「どうして俺が勇者だと思うのですか」
俺の問いに王女は何かを思案する様子も見せずに、すぐに答えを出す。
「城から連れ去られる前に、私は預言者より言葉を受け取りました。まもなく世界の闇を掃う勇者が現れると」
確かにその予言は、俺がラダトームの城を訪れた時にも、国王自ら語りだし、その希望に満ちた噂は城下町にまで広がっていた。しかし不安の只中にいる人間というのはその不安から逃れるべく何かに縋りたくなるものだ。その縋るものが勇者の出現だとすると、今頃、自称勇者の俺の存在がラダトームのそこここに流れているのかもしれない。あの国王、雰囲気から察するにかなり周りの状況に流されやすい印象を受けた。国民を安心させるために突然現れた俺を勇者に祭り上げることなど迷いなくやってのけそうだ。
しかし預言者の言葉は俺が本当の勇者であることを示しているわけではない。
「俺が勇者だと言う証拠は」
聞いてもどうしようもないことを聞いていると思いながらも、彼女に聞かずにはいられなかった。今度は答えに逡巡するだろうと思っていたのに、彼女はやはり強い眼差しで俺を見ながら答える。
「私を助けてくださいました」
王女はたった一言そう言った。それで答えは十分だとでも言うような感じだ。しかしその答えは俺の問いかけに本当の意味では答えていない
相手が一国の王女だと言うのに、俺はまだ彼女に答えを求めた。
「たったそれだけのことで俺を勇者だと信じるのですか? 俺には自分が勇者だと証明できるものは何一つないというのに」
王女は傷を負った顔に微笑みさえ浮かべて言う。
「たとえ証明できるものがなくとも、私を救いに来てくださった事実はここにあります。ですから私にとってあなたは勇者様以外の何者でもありません」
王女は相変わらず強く信じきった眼差しを送ってくる。あの国王はただ国の保身のためにと俺を勇者だと信じようとしていた感じだったが、目の前の彼女は俺一人を勇者だと言っている。今ここで出会ったばかりの一人の女に、俺は自分が勇者であることを証明された。
俺が望んでいたことがこういうことだったのだと、王女に言われてようやく気がついた。俺は自分でも気がつかないうちに、世界中の人間が求める勇者像を自分も必死になって追いかけていた。多くの人々から期待され、支持を受けるのが勇者なのだとばかり思っていた。
しかし王女一人の言葉で胸の支えがきれいに取り払われてしまった。俺は誰か一人の絶対的な揺るがない信頼が得られれば良かったのだ。誰か一人の目に見える信用が欲しかったのだ。
その気持ちを認めると同時に、俺の中に今までに感じたこともない感情が湧き上がった。今までは自分の人生の意義を見つけるために旅をしていた。勇者の子孫が一体どれほどの意味を持つのか、勇者の子孫として竜王を倒さなくてはならない、あくまでも自分のための旅だった。それが自分のための旅ではなく、彼女のためにできることをと、俺はこの時新しい目的を見出した。悩むことはない。一人のためにできることをすれば良い。これ以上簡単な人生の指針はない。こんな簡単なことにも気がつかずに二十年程を過ごしてしまったことに笑いさえこみ上げる。

座り込んだまま動けない王女の足に手を当て、傷を癒し始めた。腕の傷にも呪文を施し、特に顔の傷は痕が残らないよう慎重に手当てをした。これほど人の様子を窺いながら傷の手当てをするなど今までに一度もなかったことだ。第一、ずっと一人旅を続けていた自分が人の傷を癒すなどそんな機会もなかった。王女はじっと手当てが終わるのを待ち、終わるや否や、まだろくに動かない足を引きずりながら子供さながら俺に抱きついてきた。俺は面食らいながらも、彼女の身体を支えようと手を回す。ぎょっとするほどに細い腰。そして手から伝わる小動物のような暖かい震えに、俺は彼女の恐怖を今更ながらに知った。気丈に振舞っていた彼女の身体が震えていることにこの時まで全く予想さえしていなかった。
「怖かった」
先ほどまで普通に話していた彼女が、一転して蚊の鳴くほどの声を絞り出してそう言った。華奢な手が震え、枝木のように細い身体を震わせている。彼女は彼女でこんな暗闇の中、独りで恐怖と戦っていたのだ。たった一人のこんな華奢な女が、真っ暗な洞窟の奥底で、来るか来ないかも分からない助けを待ち続ける恐怖がいかほどのものなのか。それが想像できない自分に不甲斐ない気持ちを抱くと同時に、目の前のこの人を恐怖から救ってやりたいという気持ちも抱いた。
「もう、大丈夫です。城に戻りましょう」
そう言いながら王女を抱き上げた。人一人の重さとは思えないほどに軽い。小さな子供のようだ。この小さな身体で独り暗闇や魔物の恐怖と戦った彼女に尊敬の念さえ抱いた。
王女は少しすれば歩けると言ったが、ここで時間を浪費するのは得策じゃないと、急いで洞窟を抜けることに決めた。ドラゴンが倒れた震動で目を覚ました魔物が一斉に襲いかかってこないとも限らない。
彼女がドラゴンの油は松明にも適していると教えてくれ、俺は投げ捨ててあった松明を再び手に取り、即席の松明を作り上げた。帰路くらいはどうにか持ちそうな松明を手に、俺は加減をして呪文を唱え、松明に火を灯した。そして俺は洞窟をこれまでにないほど慎重に進み、マイラ方面へと抜け出した。王女と共に行動するのは、今までの一人旅とは勝手が違かったが、悪くはない。彼女は俺に人生の目標を授けてくれた。勇者として生きるにはどうにもその目標が漠然としていたが、彼女のために生きるのは素晴らしいことなんじゃないかと、洞窟の暗闇を出て、外の暗い明りに晒された彼女の安心した笑顔を見て、自然とそう思ったのだ。
たとえ俺が勇者として竜王を倒し、世界が再び平和を取り戻したとしても、死にさえしなければその後にも俺の人生は続く。その人生の傍に彼女がいてくれたら、自分の人生にももう迷うことはないだろう。
俺の未来はこの世界よりも一足早く、光を取り戻したようだ。

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